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【殿堂入り026】Ishigaki Family(Gomei Kazuma)

投稿日:2018/8/2

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Ishigaki Family

~子供の前では親だった。~

過去



思い返せばいつだったでしょうか、おそらく半年くらい前なのでは中田でしょうかJJさんこと石垣さんから撮影の依頼を受けたのは。
JJ「五明さん!今年娘が七五三なんですよ~」
五明「へ~」
JJ「五明さん撮ってくださいよ。」
五明「え~、嫌だなー。絶対文句言うもの」
JJ「言わないですよ!」
こんな会話をした覚えがあります。確かこんな感じで撮影が決まったような気もします。気がするというくらいに、まだまだ撮影時期が遠く、撮るぞ!という実感が沸かないくらいに先の話でした。
 
時間は早いもので気が付けば撮影スケジュールの欄には石垣とはっきり記されており、その撮影枠にはゴメラマン指名と書いてありました。日々が近づいていくカウントダウンはまるで、何かを執行されるような緊張感が私を攻撃してきます。そして日に日にその緊張感は増大し、私を追ってくるようになるのです。
何故これまでに緊張をしているのかと言うと、同僚の家族を撮影する事は初めてだからなのです。そしてましてや大先輩の家族ですので、より緊張感が増しますし、JJさんは気が付いていないと思いますが、実はチクチクJJさんからプレッシャーをかけられることもしばしば。この話はふせておこう^^
そして最大の不安材料は、以前JJさんの娘さんと会った時には、彼女は私に終始無言だったこと。あの万里の長城の様な果てしない牙城を、ゴメラマンと名乗る元気なおじさんが崩すことができるのだろうか。気が付けば不安材料で頭の中パンクしそうなほどでした。
 
この文章を書くにあたってJJさんとの思い出も書いてみます。
初めて会ったのは私が湘南店に入社をした2012年の入社1~2週間の頃です。江ノ島で会議を行うという事で、JJさんも来てくれて、たしか映画マトリックスの討論を行った覚えがあります。江ノ島を颯爽と茶色いトレンチコートをなびかせ歩く凛とした女性に少し緊張もした覚えがあります。あれから5年余り、特に関わっては居なかったのです。正確に言うと関わる機会がありませんでした。唯一かかわったと言えば新横浜での飲み会くらいです。会議の運営など主体的に自分のスキルを全体に発揮するJJさんと、その会議に参加をして風が吹くままのらりくらりと逃げ回っていたあの頃の私とでは、到底関わる機会などなく、2017年に横浜青葉店で共に働くことになりました。2017年はよく相談をさせて頂き、個人的には良き関係だと思っています。住まいが近い事もあり越谷からの帰りの電車で相談のはずが喧嘩になってお互いにかたーーーーーーーい言葉をぶつけあったことは謝りますが、こんな喧々した後輩の話を聞いてくれるやさしさに甘えてか、ここでいくつかの無礼を謝りたいと思います。なので知っているようで知らない人であり、知らないようで知っている人であり、言うならば知り始めた関係というのが適切かもしれません。だからこそ緊張をしまくりでした。
 
そんなようなことを私がJJさんに言ってみると予想外の回答が。
JJ「大丈夫です!ゴメラマン漬けにしておくので!!」
私は、薬品でしょうか。


現在(撮影)


さてさて言い訳はあと5Pくらい書けそうなので、撮影の時間に移ります。12月10日、時は来ました。ぶるぶると携帯が鳴るとそこにはJJさんから、「今からいきますー」とメッセージが、額からいくらかの汗が吹き出します。メッセージの裏の声が手に取るようにわかります。
「期待していますよ^^」と。いよいよ、来るぞ。
 
ガシャり。店舗のドアが開き、右手一つで重そうなみかんの箱を持ち上げている怪力の女性がいました。
五明「ママさん、お荷物もちますよ」
声をかけると、JJさんでした。差し入れありがとうございます。着付け室に向かい、皆様にご挨拶のち、久々に娘さんと対峙しました。ものの2秒でママの足に逃げるように隠れた娘さんを見て私は思いました。何がゴメラマン漬けだよ、と。ブラックジョークでもかまそうかとJJさんを見ると、違和感といつの光景が私の目に入り込みます。普段はそんなそぶりも見せないJJさんですが、明らかに心配なまなざしをしていました。きっとこんな心配だったのでしょう。ちゃんと着物を着て撮れるかしら。 

私が撮影現場で毎日毎日目にしている光景です。違和感とはまさにそれであり、その瞬間に私の考えの浅はかさも知りえます。ずっとずっと考えにあった、同僚を撮るのではなく、顧客を撮ることに変わりないという大前提がどこか頭から吹っ飛んでしまっていたのです。撮影を熟知した同僚ではなく、子供の前でどんな職業も年齢も変わりなく親だという事、何だかパシャっと冷水をかけられたかのようにはっとさせられます。上手くできるかどうかではなく、誠心誠意込めて一件一件の撮影に臨む心を忘れていました。頭を冷やすべく事務所に戻り、ふ~と息つき冷静になります。そして気合を入れなおします、よしゴメラマンになるかと。 

私の撮影スタイルは一言で言うと、騒々しいスタイルです。元気にドカーンドカーンと子供と遊びながら撮影を行います、親御さんが心配になるくらいに。それを求められているからこそ、指名を頂いたのだと勝手に解釈し、撮影に臨みます。勿論写真も頑張りますが。七五三撮影なので、通例通り着物撮影から始まります。私の心は決まっていました、誠心誠意のゴメラマンだと。ものの5分で効果が出始めます、そして娘さんから嬉しい一言が。娘さん「ゴメラマン、おもしろーい」その一言が現場に圧倒的な安堵感をもたらせます。撮影中私を活かし続けてくれた高川にも感謝です。

 


 

ここまで来れば確変状態みたいなもので、逆の心配が親御さんには出始めます。「こんなにテンションが上がってしまっていて、大丈夫かしら」と。正に現場はテンションの青天井状態で、心配に心配を重ねる状況を目のあたりにしますが、その辺は百戦錬磨なので大丈夫と確信がありました。元気な子供ほど、自分の解釈と感情に従順に反応をしてくれます。それがその子が選ぶ選択であり、その子らしさにつながる一つだと考えています。そして何より、一番自然な状態だと私は認識をしています。なぜなら家で元気ではない子は居ませんので、その状況からが私はよいタイムだと思っていましたが、JJさんを見ると着付け部屋以上の心配のまなざしを向けていました。それは私にとってとても新鮮で、同僚ではなく、親の表情でした。

 

その後
 


後日会社の忘年会で何名かに声をかけて頂きました。
「JJさんの七五三の写真見たよ!」と。
 
その時に私は初めて安堵感を覚えます。憶測ではありますが、きっといろんな人に見せているのならば、満足してもらえた証拠かなと。久しぶりに会ったウンジョンさんに限っては、泣いたとも言ってくれました。
前途しましたが、同僚の家族を撮る事は初めてでした。しかし、同僚なんてものは撮影の前では、肩書に過ぎなくて、当たり前の話ですが、親です。そしてどの撮影も一つの家族を撮る事には変わりありません。これほどまでに自分の感情が動かされることは正直少ないです、そして気づきがあり文章を記している事は、社長の言う無数の粒が蓄積されたのかもしれません。顧客の存在には常に自分を丸裸にされてしまします。悔しいときは悔しいし、嬉しがっている時は私もうれしい。反応をリアルタイムで貰えるので、常に現在地を示してくれる大切な存在です。今回の初めての経験を通し、私の中では、撮影後に爽やかな風が吹きました。物理的には吹くことはないのですが、新鮮な風。そんな感じの物が心にふわっと吹きます。きっと新たなJJさんの一面を知れたことと、それにより自分の一面に気付けたことではないかと考えています。きっとこの関係は現在、【新たな風を感じる関係】なのかもしれません。いやきっと私の方に強い風を吹かせてもらえたのだと思います。言葉にするのは恥ずかしいですが、ここに記させていただきました。

 

そんなゴメラマンがいるのはこちらの横浜青葉店です!

 

 

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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人を、人生を写しています。

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