ライフファミリー


Life Family
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origin,[ライフスタジオ青山店 Kuroki Reiri] -187

投稿日:2022/6/27

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ライフスタジオで10年以上カメラを握り続ける彼女。そんな彼女がライフスタジオに入社しての新人の頃に出会ったご家族とのストーリーをご紹介します。大ベテランのカメラマンでもこんな時があったのかと、文章から伝わる今では想像もつかない姿。そんな中で出会ったご家族と今でも続く関係。人は出会う人を通して、教わったり、新たなことを感じさせてもらったりするのだなと。彼女の中でも大きな起点となったご家族との出会いをぜひお読みください。

ライフスタジオでの初めての出会いは10年前


ライフスタジオで、こちらのご家族と初めてお会いしたのは10年前でした。当時、私は入社して3ヶ月あまり。研修期間を終えたものの、新人としてありがちな「子どもを笑わせられない」「撮影を上手く進めることができない」「と言うか、今何をやっているのか、何をやるべきなのかもうわかんない」みたいな大混乱期を迎えていました(笑)。きょうだいがたくさんいたから、子どもの扱いはある程度慣れていたかも知れません。でも、『撮影』となると、話はまるで違いました。いくら子どもに慣れていても、撮影を前提としたコミュニケーションは遊んでいれば良いというものでもなく、元気な子どもたちをどうやってその場に留めたら良いのか、泣いてしまう赤ちゃんをどうあやしたら良いのか、何をやるべきなのかが本当にわからなくて、カメラマンの「はい、OK、終わり〜」みたいな言葉を待ち続けてしまうような、…………今にして思うと、本当にダメダメな『新人』でした。

こんな状態でこの仕事を続けていけるのだろうかと不安に思っていたような、そんな時期に、私は初めてこのご家族にお会いしました。

当時は、姉が4歳、弟は生後6ヵ月。まだひとりで座ることもできないくらいの赤ちゃんでした。でも、彼はその時とてもご機嫌で、撮影は本当に、びっくりするくらいスムーズに進みました。そう、スムーズだったのは、ひたすらに彼がご機嫌で、お姉ちゃんはとても良い子で、パパさんママさんがとても素敵な雰囲気だったから、です。前述の通りのダメ新人だった私は、この撮影の時に何かに目覚めて大活躍したとかそんなことは一切なく(笑)、言ってみれば、たまたま被写体のコンディションが良かったから何の問題もなく終わった、という撮影でした。

でも、この時私の中にひとつ、蓄積されたものがありました。

それは、『楽しい撮影』のモデルケース。

子どもたちの可愛さをみんなで笑いながら見守って、パパさんママさんとも冗談を言い合って、穏やかに過ぎていくその時間。子どもたちを誘導しなきゃ、とか、笑わせなくちゃ、上手くやらなくちゃ、みたいな焦りが無く、その空間をゆっくり見渡すことができたその撮影は、いわゆる『余裕のある撮影』だったのだと思います。重ねてになりますが、それは決して撮影者側の手柄ではなく(笑)ただ、このご家族が撮影を楽しんでくださっていたからでした。明るく楽しい家族の空気感、それはダメ新人だった私さえも巻き込んで、『思い出を記録する楽しい遊びの空間』を私に体感させてくれた、そんな撮影だったのです。

私はライフスタジオの撮影者として、本来なら『美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間』を提供する側の人間です。しかし、ペーペーの新人だった私は最初にそれをお客様であるこのご家族に教えてもらったように思います。撮影が楽しい、って、こういう感じ。それは私の中でひとつの基準になりました。勿論、色んなご家族がいて色んな楽しみ方があるので、ひとつのケースではありますが、その感覚を知ることができたことは、当時の私にとって大きなきっかけになりました。帰って行く後ろ姿を見送りながら、素敵なご家族だな、撮影楽しかったなと思ったのをよく覚えています。まさかそこから、10年毎年お会いするご縁になるなんて、その時は思ってもいませんでしたが。

 

その翌年、またお会いできた時にはカメラマンとして撮影に入らせていただきました。

その次の時は私が別の店舗に異動していたものの、たまたまそこでご予約をいただき、再会することができました。新店舗で知っているご家族に会えたということの嬉しさと、パパさんママさんにもそのご縁を喜んでいただけたこと。お客様とスタッフ、ではあるけれど、また会いたいなと思うことや、そう思ってもらえることが、自分にも起こり得るんだということを、知りました。

素敵なご家族だなと思った最初の印象は、私の中で徐々に家族像へのひとつの憧れになりました。言葉で言い表すのは何とも難しいのですが、その家族の空気感、みたいなものが、このひとたちは本当に素敵でした。毎日当たり前のように一緒にいる『家族』という関わりを、本当に楽しんでいる感じ。彼らは家族の関わりを大切に想っていて、そこにいるひとたちをとても尊重していて、その姿勢を持った『家族』というチームはとても強い絆を感じさせてくれる、そんなご家族。ご縁を大切に、ひととの関わりを大切にしながら、その場をみんなで楽しもうという姿勢のあるご家族。

 

最初の出会いから、気が付けば10年。この10年、毎年の再会を心から楽しみにお待ちしていました。

あのご機嫌な赤ちゃんは毎年どんどんパパさんそっくりに成長し、今回の撮影では遂に声変わりの片鱗を見せていて、写真に残すことはできないあの幼い声を懐かしみながら「せめて今の声録らせて!!!!」と思わず動画で声の記録をさせてもらいました(笑)歩き始めた弟にヨチヨチ追いかけられて、浦安店のホワイトルームを「やだ〜こないで〜〜」と笑いながら逃げ回っていた姉は、ママさんの背を抜いて私の目線に迫ってきました。彼女の立ち姿を撮る時、そのまま撮ろうとすると違和感を感じることが増えています。子どもだったら見下ろせたのに、もう大人に対しての撮り方だなあ、と、しみじみ思いながら椅子に登ってみたりして、きっともうすぐ私も抜かされてしまうのだろうなと思います。(撮影:ライフスタジオ青山店 / Photographer:黒木玲理)

10年前に、ペーペーの新人だった私に撮影の楽しさを教えてくれたご家族は、私の憧れのご家族であり、恩人であり、間違いなく私の【原点】でした。

私に、ライフスタジオでの撮影の価値を教えてくれたひとたち。10年前のあの撮影がなかったら、……私は今ここに居ないのでしょう。毎年の再会は、私が忘れ得ない原点を思い出させてくれます。あの時は、まさか10年もの間撮影させていただくことになるなんて、思ってもみませんでした。『撮影の楽しさ』を最初にもらったのは私の方で、私はそれを自分から作り出せるようになりたかった。どうでしょうか、そうなれているでしょうか?

10年経って変わったものもたくさんありますが、10年経った今回も、私はやっぱり「素敵なご家族だなあ」と思い、「また会いたいなあ」と思います。変わらずに感謝して、憧れて、彼らと向き合う為に真摯でいたいと思います。そんなご家族とのご縁を、これからも大切に繋げていきたいと、そう思っています。

ます。

ライフファミリー


「あなたに会えてよかった」
これはお客様と私たちとの宝物のような出会いの記録。

このかけがえのない関係がこれからも続くように願いを込めた、私たちからのラブレターです。


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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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