フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
【成人写真2 写真分析】
投稿日:2014/6/23
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photo by okamura (studio: shinyokohama)
【成人写真2 写真分析】
いつからか、雑誌の見方が変わった。
いつからか、絵画の見方が変わった。
それはどうやら、ポイントを設定することから始まったようでした。
ビジュアルイメージに触れる際、一つ共通のポイントを常にもって物を見ていると、様々なことが見えてくる。そしてそれを分析していく作業が、非常に面白い。
それは撮影においてもそうである。自分は何に重きを置いて撮影をしていくのか。抽象的な感情面はもちろん以前から携えていたつもりだが、具体的な技術面はどうなのか。それを今回記述することにしました。
「カメラマンとして自分の写真を分析、具体的に説明出来ること」これも近年、私の中でのポイントになって来ている。
いつからか撮影においても、その都度ポイントを置くようになりました。
今回の成人二人の撮影においては【2人の距離感、トリミング、そして一人を抜いても画になること】以上3つを三大ポイントに設定しました。もちろん、前回載せた【成人写真1 写真分析】での単体成人写真で述べている留意事項も活かした上での今回のポイント設定です。
ポイント① 被写体2人の距離感。
子ども同士やカップル写真と違い、距離感をとても意識しながら撮影しました。ですが、一概に距離感といっても、そこには色んな「距離感」がありました。
・単純に立つ位置の距離
・お互い目線の位置を変えることで生まれる、精神的な距離感
・2人がそれぞれ、まったく違うポーズ
を取ってみても、その距離感は表現することが出来ると思います。
ポイント② トリミング。
成人撮影の際には、身体をどこまで入れて、頭をどこで切るのか。特に細心のバランスを考えながら果敢なトリミングに挑戦していきました。子どもと比べると、胴も脚も長いため、頭の先からつま先全身を入れての圧縮トリミングは、写真が間延びする危険性をはらんでいます。その上、身体がブツ切りにならないよう、四肢の切る位置を気をつけながらトリミングをしていきました。
ポイント③ 1人抜いても画になること。
成人二人の撮影でしたが、ポージングは単体としても成り立つようにポーズをつけていきました。足元から順に上へポーズを固めていきます。動作のきっかけになる関節部分に気を配り、被写体が無理なくポーズがとれ、なおかつ全体の動きが見るものに違和感がないようにとバランスを考えながら決めていきました。
もう一度写真を見てみる。
既出の3つのポイントを踏まえただけで、分析を解読する3分前とすでに写真の見方が変わってきてはいないだろうか。
全てのものには理由がある。理由があるから説明が出来る。
説明の出来ない写真から卒業したとき、見える世界は変わって来るのではないでしょうか。
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