フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

『Coloring』

投稿日:2014/7/19

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Photo by Ryo / Coordinate by Koba
in Yokohama Aoba

写真には目に見える色と目に見えない色が存在するのではないか。
一枚の絵の中に入っている色。
そして、感覚的な物としてそのときの空気感も被写体、カメラマン、コーディネーターが彩る色
と考えることもできる。

人それぞれが皆、自分の色を持っているとすれば、自分は常に白でありたいと思う。
白は何色でも取り入れることができる。
私たちの撮影は一人では成り立つことはなく、常にそこにいる人たちとのかかわりの中で作られています。
共に撮影に臨む仲間との関係は特に重要なことです。
私たちのかかわりがベースとなり、その私たちのかかわりが、被写体との色を生み出していく。

小林さんと同じスタジオで働くようになって一年が過ぎた。
これまでに沢山の話をしてきた。写真のこと、自分の思いのこと、将来のことや、悩んでいること。
対話を続けてきたことで私が感じる彼女の色が出来上がってくる。
そして一緒に作る色が私の写真ではなく、私達の写真を生み出します。

もちろん私の写真を持つことは重要ですが、個人の力を超えるために『私達』が必要だと思います。
一緒にいるお客様、コーディネーター、みんなにいい写真を提供したい。
皆が一緒に喜べる時間と写真。それを作れる人でありたい。

この日、私たちの前には彼女がいた。
来店した瞬間から恥ずかしそうにスタジオに足を踏み入れた。
照れながらままの背中に乗ってみたり、遊びたいけど恥ずかしいといったそぶりを見せてくれた。
でもそのしぐさがとてもかわいかった。
撮影が始まると、照れながらも楽しそうに遊んでくれる。
小林さんと遊んでいる姿はとてもやさしく、和やかな光景だった。
そして私自身も皆と会話しながら撮影を進めていく。

目に見ている美しい光景を写真に残したい。
私たちの色、そして目に見える色。
その瞬間を。

恥ずかしがりやも彼女の大切な一面、そして絶え間なく心から彼女にアプローチできる小林さんの気持ち、そしてそれを残したいと心から思う私。
私たちが彩るその時間は、皆で作る美しい瞬間であったとこの写真を撮った瞬間に感じた。

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