
年齢が高い子供を撮影する時、一見簡単なように見えるがとても難しい。
というのも5歳くらいになると基本的に今から自分の身に何が起こるのかを容易に想像することができるため自分で色々と考えを駆け巡らせ撮影の前は少しの期待と多くの不安を感じながら緊張状態にある。その状態を少しずつ整理していきながら撮影を進めていかなければいけない。
ここまではどの被写体でも同じ事が言えるが他の被写体と違って難しい点がもう一つある。
それはbaby写真とは違ってその自ら取る行動がかわいらしくその仕草がシャッターを押す瞬間になったりもするものだが、ある程度年齢の高い子供はそういうわけにはいかなくなる。
フォトグラファーが正確にポーズを要求し撮影を進めていかなければならない。
不自然なポーズを要求しながらも出来上がった時にそれが自然であるように、子供ならではの「あどけなさ」を損なわないように。。。この二つのバランスをとることがpointになる。この一連の過程を容易に思うフォトグラファーはそこまで多くはいない。
撮影をしながら彼女と一定時間共に時間を過ごすと一つのイメージが浮かび上がってきた。この瞬間こそフォトグラファーが待ち望んでいたものである。
どこかの小さな花屋で元気に両親の手伝いをしているような純粋な彼女の姿。
豊富な量の美しい光が彼女の明るさ、元気な姿を際立たせ、赤という力強く暖かい色が今の彼女に一番似合う気がする。
光、構図、背景、ポーズ、コーディネート…全てが100%調和したとは言えないかもしれないが高い確率で得られることができたことを確信する。
彼女にとっての自然な姿を表現できたのではないでしょうか。