
人はその目で見たことを直接的に理解することはできない。
視界には入っているものの、それと意識をしていなければ見ていないのと同様となる。
人の目は観ているものしか見ることができないのだ。
しかし写真は違う。
一度フレームの中に納まってしまえば、隅から隅までつぶさに意識することが可能となり、時として、そのことが写真を通して本当に伝えたいものを不明瞭にしてしまうことがある。
いったい、どうすれば一枚の写真を人の”観る目”に近づけることが出来るだろうか。
そんな試みをしてみた。
線、面、色彩、明暗。
これらの要素を使って見る人の意識を被写体だけに誘導するような仕掛けを組む。
Ameriの無邪気な笑顔。
その純真無垢な姿から目を放すことが出来ない・・・となればこの試みは成功となるのだが。