
こどもっていつもそのタイミング瞬間ごとに留まることなく常にいろんなことを想い、いろんなしぐさをする。
彼女も最初はおとなしくアシスタントとのやり取りをみせていたが、
徐々になれて、大きなしぐさは無くとも心の中には沢山の想いや感情を宿しているようだった。
あるイメージをもって臨んでみた。
この写真にはそんな、彼女のかすかなこころの動きや揺らぎみたいなリズムが現れでてくれているのではと思っている。
彼女を中心に右端の淡い白の縦ライン。
同じく左端には淡いグレーの縦ライン。
その世界の狭間でひとり鮮やかな色を持つ彼女の脇からはベージュのモチーフが縦のラインを無造作に点在する。
この一見して無造作なベージュのこの点在こそが彼女のこころの動きの化身としての表現であり、
ただただかたくぬいぐるみを握りしめて立つ彼女の存在をより強いものに変えている。
被写体がそこに立ちただ存在することにほんの少し輝きが増したようだ。