
スタジオでの時間。
スタッフと共に過ごす時間に比例して、どんどん彼との距離は縮まっていきました。
元気にいきいきと声をだし、笑い、手や足をばたつかせてここにいる時間をたのしんでくれた彼。
この写真は、撮影の終盤。
すっかり、打解けた彼は撮影モチーフを手に取り、
興味をしめすままにたぐりよせて自分に集中していました。
彼が、ふと想いをめぐらしてただそこにいる。
曖昧に揺らめくモチーフと彼のかたち。
たぐり寄せる手と表情にフォーカスされ、
5歳の今ある彼という存在をそこはかとなく写しだしているのではないでしょうか。
この写真はメインを飾るような強い主張はないかもしれませんが、
大切な写真。
撮影後、数あるお写真をご覧になられたあと。
お父様が誇らしげな表情をされていたことが印象的です。
・・・かたち以上のいまの彼、すべてを観たかのよう。
たくさんの元気にのびのびとした表情のなかに
こういった今ある彼そのものの写真が記録としてあることがとても重要だと思っています。