
人の顔というのはその人の内面を察する時に大きな役割を果たすツールである。
どの様な表情をするかによってその人が何を考え、何を想い、何を感じ、何を伝えたいのかがある程度分かる。
大人になるに連れてそれを察知されたくないが為にそれを故意に隠そうともしたりするが子供の場合はその意識がない為にストレートに伝わってくる。
だから面白い。
喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、このどれもが新鮮である。レンズを通して彼女の顔を常に集中し意識していると一度たりとも同じ顔はないことに気づく。泣いたり、笑ったり、喜んだり、あどけない表情を見せたり、常に世話しなく変化をしている。そこには普段目にする彼女もいれば、なかなか見せることのない表情で一人佇んでいる彼女もいる。
その世話しなく変化する彼女こそ今の彼女でありその瞬間を記録していく意義がある。
しかしそれをどのように四角の中に収めてあげれば正確に伝わるのだろうか…。
伝えたいイメージが正確に決定されているからこそ四角の中に写り込むものは彼女だけにし余分なものは一切省く。純粋に彼女が持っているモノだけでインパクトを与えられるように。
また四角の中を彼女だけで満たすことで誰もが彼女の表情や仕草に集中しなければならない。
後方からの豊富な光は明るく元気な本来の彼女の象徴。
銜える指は一歳児の名残。
一点を見つめ大きく広がる目は人を魅惑する美。
普段は笑顔が良く似合う彼女が見せたこの様相は何を意味するのでしょうか?