
大人と子供の境界線はどこにあるのだろうか。
それをはっきりと線引きすることはおそらくできないだろう。
言えるのは、人は年齢を重ねるにつれ、大人的な要素がだんだん多くなり子供的な要素はすこしずつその影に隠れていく。
そして時と場合によってそれぞれの表情がおもてに現れてくるということだけだ。
ポートレート撮影の場合、特に女の子はその大人的要素というものが表面に現れることが多い。
トルソーが持つ質感と、温白色の光が持つアンティークな雰囲気のなかで、彼女の大人的要素が前面に押出された。
ノーメイクであることだけが彼女をまだ幼い子供の世界へとつなぎとめている。
大人と子供の境界線。
この写真にはその境界線が緩やかな曲線となって目に見える形で現れているような・・・そんな気がする。