
少し前に、【幸福についての、短いお話】という本を読んだ。
この本を読んでから、人生において重要な事は何で、幸せとは何なのか考えるようになった。
皆、幸福になりたいと思うが、幸福とは一体何だろうか。
幸福とは自分の意識の中にあるモノだが、それを表現するのはどうやら難しいようだ。
写真の特性の一つで、写真は言語的機能を持っている。
写真が記述的な機能を持っている点で、写真は言語と似ていると思う。
そうなのであれば、写真は抽象的な【幸福】という単語を表現することが出来るだろうか?
この写真は、【幸福】とは何かと言う事に付いて考えていた私に、
この写真を撮ることができて、とても幸せだった。
赤ちゃんも幸せそうで、一緒にいる人全てが幸せな気持ちになった。
私の中の感情が【これが幸福】と感じた瞬間、シャッターを押した。
私が感じた【これ】と感じた瞬間に撮ることができれば、
その時の感情が写真に生き表現されるのではないだろうか。
私が意識していた【幸福】というものが、赤ちゃんと通じ合い、
この写真に幸福感を表現することが出来たと思う。
午後の西から差し込む日差しが、被写体の前を照らしてくれて、
全体的に暖かい雰囲気の色合いが赤ちゃんと写真全体を包み込み、
主題をさらによく表現している。
幸福とはすべての人生と、生きていく過程で発生する全ての問題を含んだ、
このような些細な日常の中で得ることができる、小さな喜びなのではないだろうか。