
世界の裏側に逃げていく光を背に受けて、
凛とした姿でたたずみ、未来を見据る少年。
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4月特有の突出した光だけがそこにあった。
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静けさに包まれた中で見せる、強い意志と
未来へ思いを馳せるかのような、まっすぐな瞳に、
吸い込まれるようにシャッターを切る。
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そこに流れた空気は、世界を止めるほどの勢いと、
懐かしさを思い出させてくれるような優しさがあった。
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開け放たれた扉にも強い光がぶつかり、
少年の頭や肩、腕にもその光が落ちる。
何かを決断するかのようなエネルギーに満ちた姿と、わずかに残る不安の影。
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だが、扉をゆがめてしまうほどの眩しい太陽の光にも負けない、
わずか2歳の少年は、
この光によって、より印象深い姿を残してくれた。
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終わる世界。始まる世界。
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その、揺れ動く世界の中で、
彼が歩き出すこの先の人生は、
これからもこの太陽の光によって、
優しさと強さを彼に与えてくれるのだろう。