
良い写真とは何か…
いまだに一言で表せる言葉は見当たらない。
カメラ目線で笑顔の写真は誰もが好む写真である。
しかし、ライフスタジオで撮影をするにおいて全てがそういった写真である必要はない。私たちは他にどういった姿を残せるか…
最近はずっと仕草に注目をしている。
その子の好きなものを自由に遊んでもらう。
そこで生まれる微笑み、優しさ、好み…
それらを合わせ個性が生まれる。
仕草に注目をしていると手足の動きに目がいく。
目は口ほどにものを言うと言われるが、写真においては手足の動きも被写体の心を表す大きな要素となる。
手足の位置、力の入れ方によってリラックス、やさしさ、厳しさ、強さ、緊張、楽しさ・・・
たいていのことは表現で生きるだろう。
またそれに小物が加わることによりさらに表現が豊かになっていく。
ここでは、動物のおもちゃを見つけた彼が、優しく、そっと動物を包んでいる。
口角が上がって楽しそうに遊ぶ。きっと彼の性格からして動物が大好きなのだろう。
動物を向かい合わせではなく並べている。
初めてあった私たちにも笑ってくれる彼は、明るくて家族思いのいのやさしい子なのだろう。
余白は作らずに手元へと上から下の視線の流れが出来ている。
撮られるということを意識していないからこそ生まれた流れ。
すべての撮影が終わったときに思った、やっぱりこの子はやさしい子なんだなと。