フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

光の命令

投稿日:2010/8/30

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すべてに当たっている光量を考えて撮影しなければならない。 といっても実際は子供は動き回るし、それだけを考えて撮影はできない。 しかし、一切無視はできない重要な要素一つだ。 なので私は被写体の顔に当たっている光を優先的に分析する。 そしてその光に露出を決定してシャッターを切る。 露出の決定は2パターン考える。 顔を明るくするか、暗くするかだけ。 次に決定した露出に、周りの背景はどのように浮き出てくるのかを考える。 被写体の露出に対して、明るくなるのか、暗くなるのか、フラットなのかを。 頭の中でイメージを繰り返して一つの選択を決定し、シャッターを切る。 この写真のイメージは男らしさとかまっすぐな瞳とかそういったものだ。 無邪気な子供とは正反対の大人っぽい感じにしたかった。 それは私の意思ではなく、夏の夕方4時過ぎの強いオレンジ色の光が、そうしろと訴えているようだった。 私は光が訴えていることに気づき、そして光に従うだけだ。

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