
20世紀を代表する写真家アンリ・カルティエ・ブレッソンは「決定的瞬間」理論を初めて論じた。
撮影する全ての時間の中には、視覚的に最大限表現できる一瞬が存在すると考えていた。ある瞬間が他の瞬間より良いという事よりも、視覚的により力動的でスト―リが簡潔に伝えられる瞬間の存在を認識していたと思う。
毎日、違う子供や家族を撮影する。同じ空間での撮影なので似ている写真になるかも知れないが、同じ写真を撮る事はできない。
撮影時は被写体によってすべてが違う流れになってしまう。
私の場合はどうなんだろう?
光や色、 被写体の動きが私のイメージを実現できる完璧な瞬間が存在するのに、その決定的な瞬間を多く逃していると思う。
しかし、その逃した瞬間がどんな時なのかはだれも分からない。
その瞬間を写真で撮らない限りは・・・
上記の写真もその決定的な瞬間ではないかも知れない。
もう少し前の瞬間がより子供が持っているイメージを適切に表現したかも知れない。
その瞬間を逃さないように準備をする事・・・
この写真を見ながら改めて考えた。