
自分が知らないものは、目にも見えない。
という言葉にとても納得する。
写真で言えば、ファインダーをのぞいた時に見える、いわゆる技術的な事(光・線・面など)も、経験と研究を重ね、理解していくごとに、だんだん見えるようになる。
そしてまた、シャッターを切る時に感じる、感情。
あ…
という時、それは被写体の雰囲気・様子を適切に感じ取って、背景など他の要素もそれに沿って条件が整えられたとき。
その時の感覚は全て自分自身の記憶に関連している。
自分の中に、被写体を理解するだけの内面的経験や知識が無ければ、それらは感じる事が出来ない。その、もともと自分の中にあるもの、自分だけのものに社会性が備わり、外に表現される感覚は、とても良い。
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3才の女の子。
無表情の中に、少し表情がある。
表には出さないけど、色んな感情を持っている。と、思った。
少し緊張していた。
そのせいか、ぬいぐるみにはあまり興味が無さそうだったけれど、
渡すと手にそっと握ってくれた。
その時の写真。
そして、次の写真では、気が付いたように、ぬいぐるみの顔を確認するように優しく覗き込む。