
被写体の上部から写真を撮るというのは、完全に親目線というものを意識しています。
パパやママがいつも見ている風景です。それを形に残してみます。
心理学的観念からも下から見上げるのは「甘え」「好意」「感謝」などの気持ちを表すとされています。この、輪ゴムを付けたような腕のムチムチ感。クマの帽子をかぶってクマに馬乗りになっている感じ。この空間でオムツ姿の子どもを見ていると、思わず触ってしまいたくなるような感覚に陥ります。透き通る花のような肌の質感と、子どものころ夢中になって食べていた綿あめのようなフワフワしたあたたかさ・ぬくもりを感じるからでしょうか。直線的なものは何もなく、やわらかいカーブを描く線だけで構成された図には、大きな刺激は無いかもしれませんが普遍的な安らぎを与えてくれるような気がします。