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シャボン玉も、ぐるぐるドカンも見向きもしない。
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君は何にそんなに夢中になっているの?
身を乗り出して、立て膝になって、
今まで遊んでいたおもちゃを投げ捨ててまで夢中になる。
いったい、その向こうには何があるの?
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きっと、彼には何を言っても聞こえない。
だって、そこにはとっても魅力的な物があったんだから。
私の声なんか届くわけがない。
お菓子だっておもちゃだって、「それ」にはかなわなかったね。
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好奇心旺盛な2歳児は、見る物全てが大発見で
私たちが視界に入れながらも、当たり前の様に過ぎ去る物でさえ
その小さな両手で力いっぱい掴み取ろうとする。
私からしたら、その姿が大発見でその様子を少しでも多くおさめたいと思う。
だって、きっとそれは今しか無いんだから。
それが今しかない、彼の夢中なんだから。
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彼の視線の先の対象物を隠して、そこにある物を見る者に想像させる。
そして、その場に居たご家族には、それが何だったのか再度思い出して欲しい。
そんな意図が込められたフレーミングです。
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あの日、君がそれに夢中になる後ろ姿を、
ママもパパもお姉ちゃんも笑ってみてた。
だからもう少し大きくなって、この日の写真をみんなで見て
また家族全委員で思い出して笑ってくれたらいいな。
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そんなことを撮影中、汗だくになりながらもふと考えていた隙に
彼は急に何かを思い出したかの様に、また走って行ってしまった。
また新たな「それ」を見つけたのだ。
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