フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

魅力

投稿日:2010/12/27

354 0

人に、写真に、自分自身にもっと深く入っていきたい・・・。 以前、写真に必要な3つの目について話をしたことがあります。 一つ目:被写体に合ったイメージを探す目 二つ目:レンズを覗きながら探し出す目 三つ目:出来上がった写真の中から見い出す目 それらの目が備わってこそ、写真の説明やその中に映るポイントを探しだせるのではないでしょうか? 温かな愛で育まれていく小さな命。 その過程で今しかない女性の美しさを引き出すということは 私達カメラマンがマタニティを撮影するひとつのテーマではないでしょうか。 これから産まれてくる小さな命に 柔らかい光が注ぎ込まれているイメージ。 モノクロで被写体の妖艶な雰囲気を引き出し 在りのままを表現する為の適切なレンズ。 この一枚を構成する縦のラインと被写体の柔らかなおなかの曲線とのバランス。 光・衣裳・手前にぼかした簾の融合で新しいグラデーションを演出。 被写体の存在と私たちの存在を重ねていく事で 新しい表現を見つけることができた今回の一枚。 この一枚の写真の存在理由を1つずつ丁寧に説明していく過程に 私たちの向かうべき写真の方向性が見えてくるのではないでしょうか。 『未来の為に今できることを・・・。』 自分は何に集中していくことが重要なのかを 今後もっと深く考えなくてはいけない。 そして、何のために集中しなくてはいけないのかという根本を理解しなくてはいけない。 人と出会い、 人を理解し、 人と交感し、 人を撮る。 他者の基準も自分自身の基準も相互理解を深めてこその 撮影でなくてはならないことを今回の一枚を通じて感じることができた。

この記事をシェアする