
横浜店に新しく出来た大きな青いはしごの階段。
大きくなったら消防士になりたいという彼は、「はしご車だ!はしご車だ!」とはしゃいで階段に手をかけました。一段登ったところで写真を撮り、それで終ろうと思いましたが、彼が「もっと登るッ!!!」と言うので、私は「いいよ!登りな!」と伝えました。
一段登るごとに、私はいろいろな角度で写真を撮りました。彼の勇気に敬意を払うような気持ちを込めて。
一番上まで登った彼に声をかけ、その楽しそうな表情を最後に下でしゃがみ込みばっちり撮ってあげようと思ったのですが、振り返った彼は地上1メートル半の高さにちょっと恐くなったのか全然楽しそうな表情をしませんでした(笑)そして階段を慎重に下りていったのです。なんだかそれがちょっと面白くて、愛おしく感じたのです。
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彼がいつかどこかで、はしご車に乗った消防士さんを見る機会があれば、この日握りしめた自分の手の感覚を思い出すことになるのでしょうか。
そしてそのときにまた、彼らの活躍を見て「かっこいい!」と思うのでしょう。
敬意を払うような目で…。勇気をたたえるような眼差しを持って…。
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大人はいつだって危ないと思うと、子どもの行動を止めようとします。それ以上登ったら危ないんじゃないかと心配になります。それは子どもを思う優しさからくる言葉です。ですので悪いとは言いません。ですが、やる前に全てのことを止めてしまう権利は大人にだって親にだってありません。事故や怪我のないように見てあげる人がいて今回の撮影を行いました。安全第一です。事故や怪我に繋がってしまったら楽しい撮影も水の泡ですから。
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降りてくる途中に彼はジャンプをして着地をしました!高いところまで一人で登ったんだ!という彼の自信に満ちた表情がまた一段と愛おしく見えた瞬間でした。