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彼女は、とてもふしぎな子だった。
彼女は、ひとつの世界をもっていた。
彼女は、まっすぐだった。
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私とはちがう空気を感じた。
もしかしたら似ているのかもしれないけれど、
私が私でいる限り、それは分からないような気がする。
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うまく一緒の時間をすごそうとする訳でもなく、
2つの布を糸でつなぐように、私たちは会話した。
私の言葉を分かろうと、繰り返すポージングのやり取りと、
そこから拾い出す彼女の仕草。
彼女はひまになると、物語を話し始める。
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私は大人、彼女は子供、そんな意識をとりはらいたかった。
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私が感じたその不思議さ、彼女の魅力を、そのまっすぐさを、自分の世界を、
写真に残したかった。
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―彼女の中のトライアングル。
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写真の真ん中(構図)、三角座り(ポージング)、じっと見つめる瞳(視線)。
わたしの中のトライアングルは、彼女の中のトライアングルを表せただろうか。