
年齢によっても性別によってもそれぞれ接し方は変わる。
年齢だけではなく、その子によっても、そのときのコンディションによっても接し方は変わる。
それをすぐに見極めなければならない。
いないいないばぁが好きな子、シャボン玉が好きな子、追いかけられるのが好きな子・・。
大声が苦手な子、シャボン玉が苦手な子、注目されるのが苦手な子・・。
会った瞬間にその子がどんな子かを察しなければならない。
その瞬間瞬間でその子がなにを求めているか、なにが嫌でなにがしたいかを気づかなければならない。
去年、1歳のときはこれが好きだった。2歳になった今、好きだったものが苦手になったり、
逆もあったり。その時、その時で相手を理解すること。もっともっと勉強しなければならない。
写真の彼は、去年に引き続き撮影に入ることができた。
去年より言葉が多く話せて、場所見知り人見知りがあった。
周りの雰囲気を敏感に感じているようだった。
パパとママが近くにいても、スタジオの空間が耐えられない程嫌だったようだ。
私は最初、去年のようなテンションで挨拶をしたが、彼はすぐにパパの後ろに隠れてしまった。
そういう時期は多くの子にある。私は少し声の大きさを抑え、できるだけ存在を消そうと思うようになった。
パパとママの力は偉大である。このときの彼にとってはパパママしか頼れないのだ。
離れることができなくて、彼は全身でその時の感情を主張し続けた。
一度私は再撮を提案したが、パパママは、『これが今の彼で、今の彼を残したい』と仰った。
その言葉に大きな愛情を感じた。
日頃から、どんな子にも、できるだけ笑顔を引き出せるようにと最大限の努力はしているつもりだ。
もし自分が親だったらと考えたとき、笑顔の写真が1~2枚でも欲しいと思う。
ただ、泣いている姿も笑っている姿も、そのときのその子に間違いはなく、振り返ったとき
泣いた顔を見て親子で笑い合えるはずである。
家族の時間の中に、写真を見て笑い合える時間があったらとても幸せだと思う。
笑った顔は可愛い。でも、泣いた顔も可愛くて愛おしい。
笑った顔を求められることが多いが、私は泣いた顔も写真に収めていきたい。
こんな顔をして泣いていたんだと、大きくなったときパパ、ママも本人も知ることができる。
泣きながらパパママにしがみつく姿。親子の絆をそこに感じることができる。
笑うということ。泣くということ。感情をもっていること。
全てを把握できないが、その時のその子をもっと知ることが出来るようにしていきたい。
そして振り返ったときみんなで笑って話せるような、その写真を見ていろんなことが思い出されるような
写真を残していきたいと思う。