
「腕を前に出してみて」
という彼女の言うことに対して私は両腕を前に差し出した。
そして彼女は私の腕毛を一本一本無言でつまんで抜こうとしていた。
ツンツンツンツン♪ツンツンツンツン♪
私の腕毛を抜こうとする子供は彼女が最初で最後だろう……
彼女は好奇心旺盛で、とてもユニークで笑顔が素敵な少女だ。
私たちは撮影していて楽しかったし、たくさん笑わせてもらった。
私は、彼女の撮影をしていて、少しユニークな写真を撮影したくなった。
「女の子がマネキンと一緒に英字新聞を読んでいる。」
という彼女が持つユニークさを私なりに表現してみたくなった。
美しい写真ばかり求めていた私に写真表現の刺激を与えてくれた彼女。
美しい写真=良い写真となるのだろうか。。。。
という疑問を最近ずっと考えていた私はますますわからなくなってしまったと同時に写真表現が自由であるが故の混乱が頭をぐるぐると巡る。
答えがない答えを探すような感じではあるが、必ず答えがあると思って探すことにしよう。