フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
至福のとき
投稿日:2011/9/30
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写真を撮るという行為がファインダーを覗いてシャッターを切るということだけで終始することではないということは言わずもがなだ。
その1カットを撮るために長い時間と、多くの努力が必要なときがある。
あるいは全くの偶然や、幸運がそれらをもたらすこともしばしば。
例えばインテリアの工事がそのひとつの例だ。
インテリア工事をしている最中にそこでどんな写真ができるかを頭の中で常にイメージする。
想像力を起こし、ここで実現するであろう情景を思い浮かべ、ある種の期待を抱きながら作業をしている時間も広義においては写真を撮るという行為ではないだろうか。
体と頭を動かし、汗をかきながらつくりあげたインテリア。
シャッターを切るということはその過程の仕上げに至るほんの一瞬の行為に過ぎないのかもしれない。
工事をしながら思い描いた1カット。
モデル・衣装・光・・・あらゆる条件がそろい、工事に費やした労力が報われたと感じる時。
ファインダーを覗きながら至福の喜びを味わうことができる。
あとはただ指先に少し力をいれるだけだ。
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