フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
波の数だけ抱きしめて
投稿日:2011/11/12
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このご家族が横浜店にご来店されるのは今回で6度目でした。
その6回目を僕が初めて撮影させていただきました。
ママと、ママのママは、僕の通っている美容室が同じで、同じ担当の人なのです。
その美容師さんから僕のことを聞いて、今回、初めて、僕に白羽の矢が立ったのです。
指名を受けて撮影に入る、ということが僕にはほとんど経験がないので、
なんだかいつもよりドキドキしてしまいました。
というのも、過去5回はそうそうたるメンバーで撮影されてきたご家族だったからです。
撮影中は、
「パパとママに見られていると恥ずかしい」と彼が言うので、
彼一人の時の撮影は、
パパとママはほとんど撮影中の彼の様子を見ることができませんでした。
ですが、
ご来店下さったときから、
彼が、ママやパパとすごくいい雰囲気を醸し出していて、
とても仲良く会話をする姿を見ていましたので、
あったかい家族写真が撮れるだろうなという予感はあったのです。
何パターンか家族写真を撮って、最後にこの写真を撮りました。
小学校に通い始めて、
ランドセルを背負った男の子が、
パパとママに抱き締められて、
照れながらもうれしそうに身をよじらせる姿を、
僕たちはうれしく見守りました。
オギャーオギャーと声を上げながら生まれてきた我が子を、
初めて抱きしめる時と同じように、
顔と顔を寄せ合い、体温を伝え合いながら、
3人はひとつの輪を作り、僕たちに愛を伝えてくれました。
横浜店では今、家族写真を、
この秋から基本的にはこのホワイトルームだけで撮影するようにしています。
原点に返って、
家族の関係をより具現化するために・・・
より家族のあたたかさを引き出すために・・・
ごまかさず、偽りのない家族の姿を写すことが出来た瞬間にこそ、
僕たちは喜びを感じます。
生まれてきて、何歳になっても、
我が子をうれしそうに抱きしめるパパとママに、
何とも言えない愛を感じ、
その愛を一心に受ける彼の笑顔が、
とても深く心に残りました。
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