フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

思い

投稿日:2012/9/13

341 0

写真分析

 

この写真は光が1番強い所に人物が居る事で、人物に目がいく事。

人物の背景にある光が白色で混じりっけのないハッキリとした色であるため、人物の輪郭が際立つ事。

人物の背景にあたる光は白色だが、上の方で光るオレンジ色の光は暖色系である。

暖色系の光が入る事でより、人の温度や暖かみを感じられる写真が出来上がる

お母様が着ているコーディネートもポイントである。
白地のTシャツに赤色の唇がアクセントとなっている。

反対色である左側の植物をいれることでより、人物の方へ目がいくのではないかと思う。

この写真は望遠レンズを使っている。

望遠レンズとは写る全てのものを1つのラインに圧縮する効果がある。

植物と人物と壁に同じだけの光が当たると立体感がなくメリハリのない写真が出来上がる。

人物をより美しく見せるため、平面的で立体感のない写真はさけたいと思った。

植物、人物、背景にあたるそれぞれの光の露出を変える事と、1番目立たせたい所に(この瞬間は人物である)光を多くあてる事で

メリハリができ圧縮されても人物が立体的に見える写真にする事が出来た。

また、広角レンズを使うと写真の端がゆがんでしまうのだが、望遠レンズを使うことでゆがみがなくなり水平垂直な写真が出来上がる。

側の植物と鉄格子の縦ライン、人物が立つ場所が丁度三頭分になるように意識する事で、より安定感のある写真に仕上げた。

私個人的な感覚だか、左側の植物と鉄格子、花束を入れる事で、この場所は教会のような神秘的な場所へとイメージを変える。

自然光を受ける左側の植物とその右横にあるピンク色の花束、自然と足をクロスさせたお母様の仕草が、女性らしさと可愛らしさを表現している。

それに加え、カメラ目線ではなく、お腹の中にいるお子様に目線を落としてもらう事で、お子様の成長を優しく見守る母親の姿を表現した。

画角は縦ではなく横にした。

縦でもよかったのだが、イメージを伝える上で何か物足りなさを感じた。

横の画角で撮る事により、インテリアとの関係性が生まれ、雰囲気や人物に受ける印象や写真全体のイメージがより強まるのではないかと思った。

カメラを持つ上でいつも思う事がある。

私は親を困らせ傷つけていた時期があった。

上手く自分を表現出来ず、人の悪い所ばかりが目に付いて、自分の都合がいいように言い訳をつけながら生きていた。

本当は仲良くしていたいし、笑っていたいと思っていた。

そんな時に、私が小さい時のアルバムが広げてあるのを見つけた。

きっと親が見ていたのだろう。

そのアルバムを親に見つからない様にこっそりと見てみた。

アルバムをめくっていく内に、胸が熱くなり、涙がこみ上げてきた。

こんなにも愛されていたのに、愛されているのに、なんて馬鹿な事を最低な事をしていたのだろうと涙が止まらなかった。

写真のおかげで救われたのだ。

それから少しずつではあるが、親との会話も増え、今では信頼しあえる中へと変わった。

写真の力は無限大である。

大声出す程笑わかせてくれたり、涙が出る程感動させてくれたり、気づかせてくれたり、いろんな思いを伝える力を持っている。

お腹のお子様が大きくなって思い悩んだ時、あなたは1人ではないのだと、こんなにも愛されているのだと思ってもらえるような写真を撮りたいと思った。

お母様にとってもこの写真を見た時に、この瞬間を思い出して欲しいと思った。

初めの方は私の中で2人での撮影であったが、この瞬間から3人での撮影へと変わった。

この記事をシェアする