フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
【 衣装 3 】
投稿日:2012/9/16
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Photo by Okamura, Codi by Koide
車の部屋でよく使用するコーディネート・・・くすんだ色味合わせ。
使用している色はバラバラだけれども、それぞれが主張するわけでもなく、統一感を持っている。そしてインテリアとの統一感。(色味だけではなくイメージの。)
(真っ白と真っ青と合わせての)3シーンの中で、この衣装が一番「この年齢の男の子の格好よさ」がある気がする。
そしてこの横向き姿勢において、ベストを着用していたことがポイントだったと、改めて文章を書いていて気が付いた。Tシャツだけ着用していた場合のシルエットとベストを着ているこの写真のシルエットはだいぶ違う。
このように、3シーンの印象をがらりと変化させられるような衣装コーディネートを考えていきたいと思っている。ただ、可愛いと思うものを提案するだけではない。インテリアに合わせて提案するのももちろんだ。衣装のポイントを作ることと、その衣装を着た子供が可愛くなることが大切だ。
そして撮影前に衣装を見て、その意図を汲み取ってくれるカメラマンに感謝している。(codi by Koide)
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今度の衣装は、どうやらコーディネーターがくすんだ色味で合わせたようだった。
なので車の部屋で撮影しようと思った。このセットで撮影した写真は、撮る角度、車のどの部分までを写すのか、照明をどうするのかによってガラッと変わってくる。この角度から撮ると、光とカーテンと車の色味が相まってフィルム映画のようなシックなイメージになるのだ。(逆に反対側から撮ると、壁や小物などの影響からポップなイメージの写真になる)
3シーン目、彼はムートンブーツを履いていた。なので全身を写してみたくなった。ベストを着させることによって被写体のシルエットに切り替えしが付いた。それによって、私は単純に「横から撮りたい」と思う。コーディネーターが被せてくれたワークキャップは、全身の色味をより統一させてくれる。ありがたい。
帽子のつばで子供の顔に影が落ちないように、クローバーを使って、子供の目線を調節する。「もうひとつ上のクローバーを見て」といったように。そのとき、彼の左足が動いた。より一層写真に表情と動きが出た瞬間だった。その瞬間を逃してはいけない。私はシャッターを切る。
コーディネーターといつも、当たり前のようにしている撮影も、パッと見過ごしがちな一枚の写真も。コーディネーター側の目線や意見を聞くと、ハッとすることがある。
それと同様に、私がカメラマンとして当たり前のようにしていることも、彼女に話してみると知らないこともあったようだった。
話すこと。とことん話すこと。お互いの意見をぶつけ合う。
お互いに見えなかったことが見えてくる瞬間がある。
まだまだ、学ぶことが尽きない。
写真は面白い。(photo by okamura)
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