フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

つくられていないもの

投稿日:2013/2/24

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これから撮っていく写真の方向性を常日頃考える。方向が定まらないと、どうしても自分が何かから抜け出せないというか…。

                   

写真は受け取り手によって感じるものは様々だと思う。だけれども100人が見たら100人が色々な感じ方をしてくれる写真を撮れたらなと思うこの頃。

 

その為に必要なことは何かを模索するけれども見つからないことの方が多い。だから写真は奥が深いと思う。

 

多くの人が様々なことを感じてくれる為に、「ただの証明で終わってしまう写真」の形式では限界があるのではないか?それが一つの答えのような気がする。証明で終わらない為にも「関係」をテーマに考える。「関係」をテーマに考えると表現することの難しさに直面する。

 

ただその方向というのは今の写真に必要な何かを与えてくれるのではないかと予感がする。ただの予感だけれども。。。

 

お客様と一緒に撮影をしていきながら、「親と子」のありのままの関係を僕たちがつくらずに撮影をしたいと思っている。それはお客様から私たちの自然な姿を撮ってほしいという要望があるからだけれども自分でもそれを表現したい願望がある。だけれどもそれが難しい。

 

それをどう表現していくのかは未だに確かな方法はないけれども、確実にやらなければいけないことはそのために自分の見えるものを広げていかなければいけないということ。

だけれどもそれが難しい。

 

少しだけ分かっていることは、自分の意識全てを集中させ、自分の感覚を高めていくことだと思う。感情移入というのでしょうか…、自分もその関係に入り込むように。

 

豊富な光の中での撮影は被写体を自由にさせてくれる効果があります。その自由を提供できる環境では自然と呼ばれる関係を、より多く発見する機会に恵まれています。

 

まだ母の多くの愛情を必要とする彼女。彼女にとって母の存在はなくてはならないもので、実際の撮影でもその光景を多く目にしました。それを誰よりも理解しているのが母であり、母は誰よりも彼女の味方です。私たちは撮影中に、いつでも優しく彼女を抱きかかえようとする母の姿を見て、何度も安心している彼女を目にしました。

彼女の中の不安が幾分取り除かれ、また頑張って前に進もうとする彼女の姿を見ると、「母と子」の自然な関係がそこにはあるようでした。

 

自分の感情によって撮影した写真だと思います。この姿が目に飛び込んできた時に自分の中に沸いた感情を今整理してみると、こう感じていたのだと思います。

 

もっと追及していきたいと思います。‘関係’を感じられる写真を。

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