フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

再確認

投稿日:2013/6/24

329 0

上手く説明することができませんが・・・。分析をさせて頂きます。

瞬間と正面から向き合うこと。
それはカメラマンが常に持ち合わせていなければならないものです。

ライフスタジオの写真は、大枠、2つの要素から成り立っています。
コーディネート、インテリアをベースとした写真の外枠を囲う外部的要素。被写体の動き、またはカメラマンによる指示と、コーディネーターとの掛け合いで生まれる瞬間、内側から来る内部的要素。これらの構成要素を踏まえることでカメラマンはライフスタジオの写真に対して責任を負います。これらの要素の無い写真は、ライフスタジオの写真ではありません。例えば、良い写真の基準は人それぞれだ、という曖昧な定義を信じてしまうと写真は安定を欠けていきます。構成要素のバランスを崩さないように、1枚に集中する力を身に着けなければならなりません。ライフスタジオの写真の定義を理解すること、自身において的確な写真能力を養うことで初めてこれらの構成要素が生かされるのだと思います。

この写真は内部的要素の比重が高い写真です。被写体の仕草に集中し、動きに合わせてシャッターを切りました。被写体の仕草は偶然と必然の合間にあるもので、目に見えるものと見えないものがあります。これらを発見し、写真に収めようとしない限り、そのその瞬間はすでに別のものに変化をしてしまい、撮影することができなくなります。写真がその時の瞬間であるなら、私は瞬間に必然的に集中をしなければなりません。

私はこの写真の瞬間を、できるだけシンプルに撮影をすることを心がけました。そう思ったのはこの写真を撮影する前の姉弟の写真を撮影した時です。コーディネーターの問いかけに、恥ずかしそうに目を隠した彼女の仕草があり、その要素を集中して記録したいと思ったからです。言い換えると、ライフスタジオの写真においての内部的要素を発見し、その瞬間を記録しようと思ったということです。

もっと噛み砕くと、シャッターを切ろうとする意思は、特別な気持ちの集約です。かわいい、とか、きれい、とか単純な感情の瞬間。カメラを持った瞬間から誰でもシャッターを押せる権利がありますということです。ただ、その集約された自らの気持ちや意思を細かく分析をするのがライフスタジオであり、カメラマンであるということです。

この写真は私に、1枚の写真に集中をすること。その写真に責任を持つことが重要であると再確認させてくれました。

この記事をシェアする