フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive

成長と光と写真と

投稿日:2013/8/16

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私なりにphotogenicについて考えてみた。

ここに書いてある

”幸せを残す”ということはどうゆうことなのか。

 

人によって、考え方や感じ方は様々で、

まして、幸せの定義なんて十人十色だ。

 

自分が思ったことが、その人の嬉しいことかは分からないし、

見てるだけでは絶対に伝わらない。

 

だから私たちは話をして、ほんの少しでも良いから、その人に近付いて

気持ちをシンクロさせ、喜びを切り撮ろうと努力するんだと思う。

 

でも、それは理論的なことであって、実際なにが一番嬉しいのか撮影しながら考えた。

この子は私の甥っ子で、正直、親の目線で見ている時がある。

だから、自分が写真で貰ったときに、なにを撮ってもらったら嬉しいか考えた。

 

私は、子供の成長を見てとれた時に凄く嬉しく、そして切なく感じると思った。

あ〜こんなこと出来るようになったんだなとか、こんな顔もするんだなあとか、いままでこれやってあげてたなあ、とか。

 

着物に身を包まれてしっかりとこの場所に立ち、ポーズを決めている男の子、

ほんの数年前まで紛れもなく赤ん坊だった。

いつの間に、こんなにも成長していたのだろうか、ずっと近くで見て来たのに凄く不思議な気分だ。

 

すくすくと育った彼の姿を、色んな表情や仕草を、

5歳の彼の姿として残す事ができることは、とても嬉しいことである。

撮った写真を見て、その成長を嬉しくもあり少し寂しい気持ちで見れることも

私たち家族が、彼と共に生きて来た証だと思う。

 

この写真も、あと数年経ったら懐かしくなるだろうけど、

家族で見返したときに笑顔になれるであろうこともまた考えると楽しい。

 

貰った時に嬉しくて、何年、何十年後に見たときにも笑顔になる写真が、私の考える最高の写真だと思う。

 

 

また、気持ちの部分と同時に、写真という部分にも集中する必要がある。

基本的に私は、明るい写真が好きで、あまり暗いトーンの写真を撮ってこなかったが、

少しお兄ちゃんになったこの子に、格好良い印象的な写真を撮ってあげたくなったので、

ポーズ、フレーミング、光をそのように設定した。

 

その意図を感じたのか、彼は明日を見据えたような、はたまた困ったような

アンニュイな表情を浮かべてくれた。

あとはもうシャッターを押すだけだった。

 

photo by Kaba     codi by Kaori

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