フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
違和感
投稿日:2011/8/31
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人に、写真に、自分自身にもっと深く入っていきたい・・・。
爽やか水色の洋服を着た少女と薄汚れた倉庫
一見、ミスマッチな組み合わせに感じるが・・・。
そこには違和感という言葉が当てはまらない。
それはなぜだろうか?
この写真の8割を占める無機質な倉庫。
簡単に無機質と言ってもどうしてそれらが無機質だと感じるのか?
無機質とは何だろう?少し考えてみたい。
例えば、プラスティックや金属直線や鋭角的なライン。
色で言うとシルバーなど。。。
生命を感じない、人工的なイメージ。
反対に有機的とは、生命を感じるイメージのことで、
例えば土とか草花とか大地とか人肌とか暖色とか柔らかな曲線である。
この写真でいうと、窓から入る柔らかな光と少女の存在が残り2割の有機的な部分だと当てはめることができる。
最初に述べたように、違和感を感じない理由はその性質にポイントがあるのではないだろうか?
四角の中に存在している性質が調和していると被写体や撮影者はもちろん、
写真だけを見た人も不自然なイメージは抱かないだろう。
『性質の調和』、、、それはこの写真に対して違和感を感じないというところから始まった。
少し話はそれてしまうが・・・日常生活で感じる些細な違和感・・・。
違和感を抱いてしまう原因は、素材の組み合わせが問題なのかもしれないと考えることもできる・・・。
そうやって写真と自分の人生、カメラマンとしての存在理由、沢山考えているつもりかもしれないが、
まだまだ足りない。しかし、全ては繋がっていること。
今では少し理解することもできるし、それらを繋げるための行動もできるようになってきたと考える。
一枚の写真を説明することは本当に難しいことであるが、それを繰り返すことによって
目に見える世界が・・・自分でも気がつかないところで変化していること。
そして、その変化する喜びがまた次の成長に繋がることを私達は信じている。
そしてそれを望んでいる。
この世界に存在する性質について少しではあるが理解を深めるきっかけとなった今回の一枚。
写真を構成する要素の中には沢山の種類があるが、組み合わせ次第でまた新しい何かを発見をすることができた。
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