フォトジェニックアーカイブPhotogenic Archive
こどもの特権
投稿日:2012/11/24
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写真が好きですか?こどもが好きですか?
そんなことを言われたら、シーソーにのっけてもどっちもどっちで上にも下にもいかないくらいですが、
どちらかというとわたしの場合はこどもが好きだというのが強い気がします。
こどもに携わる仕事がしたいと思って、でも、それはまぁ定年までできる仕事があるからと写真の世界にまず足を踏み入れたのですが、
なんだかんだ今、写真にもこどもにも両方に関われる仕事にたどり着いて、あぁ、こういう仕事もあったんだな、ってしみじみ思います。
毎日が奇想天外で、季節関係なく汗をかき、筋肉痛にもなり、知らない間に青あざができたりするおもしろい毎日。
こどもたちはおとなの気持ちなんてそこまで関係なく自由気ままに過ごしていて、時々羨ましくなったり。
ちゃんとする、という言葉の意味は、こどもたちにとって初めての場所だったり、いろんなものに興味津々の心には届かないし、
よく伝わらないだろうから、うまくうまく誘導しながらやっていければそれでいいと思うし、
特にルールなんてなく、あるとすれば、こどもたちもおとなたちもみんなで楽しめればいっか!と思います。
だいたいのイメージや、撮りたい雰囲気、場所などもありますが、それをふまえた上でこどもたちの性格や行動、その時の気分を察知しながら、
ケースバイケースで何があっても撮ってやる!くらいの心意気で撮っています。
毎年撮っているこの姉妹も、典型的な自由人たち。
何を言っても、自分たちのおもしろいようにやってのける天才たち。
ここにいることで感じる不思議な感覚、それは年に1度しか会ってないはずなのに、
ここにいることで感じる不思議な感覚、それは年に1度しか会ってないはずなのに、
なぜかこの1年どう過ごしてきたのかが、撮影中を通して分かるような気がします。
4年目だからちょっと大人っぽく、椅子の上で背中合わせ、逆光気味の、ふわ!っていう静寂写真を撮影していたのですが、
やっぱりおもしろがってきて、ふたりは折り重なるように崩れていき、椅子の下に転げ落ちてゆきました。
わしゃわしゃの状況の中で、落下地点でも撮影出来ると思い、
えーい、椅子の下に隠れろーい!と、まず私が隠れ、顔見せてー!寄ってー!っとすがわらさんもフォロー。
ちょこんと出た顔。
低さ、椅子の足、空間の狭さと床の広さ、そこでまた違うように見える景色。
そして、こどもたちの動きに合わせながらも、あくまでも写真としての要素を忘れないように、
少しだけ椅子の影を追いながら。
これが今までの、そして今のこの子たち。
絶対おとながやっても絵にならないけど、こどもたちがやるとなんでも可愛く見えてしまうマジック。
思う存分、こどもを楽しんでほしいと、いつも思っています。
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