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「いい写真を撮りたければ、いい写真を撮ろうとしない」

2019/7/15

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ライフスタジオ大宮店

Write by Soo   Photo by Soo

Coordi by  Chisato Hamada


 

写真を上手に撮りたい、いい雰囲気で撮影をしたい、そんなことをみんなが思う。そりゃ当たり前のことかもしれないけど。

いつも思い通りに力を発揮しながら撮影できる方法を、それぞれもっていると思う。

私の中でも、いつも思い通りに力をだしながら撮影をさせてもらうことができるいくつか呪文のようなことばを持っている。その中のひとつが「こだわらない」ということ。

何かに「こだわる」ということは、これはいいな!と思って何かを捕まえようとする意志のようなものだ。つまり自らの意志で動いたりするのでなく、周りの変化や他からのはたらきかけを受けてはじめてそれに応じ、迫られ止むを得ない状況になってはじめて動き出す。

どんな変化にも従うということは、「何か特定のことを待たない」ということでもある。何も待たず、期待せず、頼らないこと。

だいたい、今あるその状況をさまざまな知識や経験で動くということを重視されるが、それは思い込みと予断にすぎない。

何かを準備して目標を掲げ、それを現実に引き寄せようとするのは、人を不自由にしたりする。

たとえば武道の世界、柔道でも剣道でも試合で相手と対峙したとき、相手がどんな動きをするかシミュレーションするよりも、何も考えていないでいたほうが、最も速やかに対応できる状態であり、その方が強い。予測と違った動きをされた時の反応の遅れは致命的だろう。

 

「いい写真を撮りたければ、いい写真を撮ろうとしない」

撮ろうと思えば思うほど、準備や計画を立てすぎてしまって、自分なかで起こった気持ちや直観に頼るといった大切な機会をなかったことにしてしまう。武道と同じように何も考えず反応できるようにすることで、いい写真と出会うことができる。

 

普段はパパのところになんか寄ってこない愛娘。

スタジオという慣れないあたらしい場所で、すこし緊張もしたりして、パパという存在に安心を感じたのだ。そんな瞬間に立ち会えたという素朴なしあわせを感じながら、さらに自分にも同じように「娘がいたら…」なんてあまい空想をしてみた。だったら絶対に娘がパパのところへ歩み飛び込む瞬間を残したいと強く思えた。そしてその写真が、いつまでもパパの希望となり力となって、しあわせへ向かわせてくれるんだと確信しながらシャッターをきったのだ。そして残された写真を見て、私もしあわせになっちゃうのであった。

これぞ「しあわせなくうき」をまとったいい写真。かなーと思う。

こういう写真は計画立てて残せるようなものでなく、しっかり準備しなかったからこそ残せるもの。さらにしっかりその場でその瞬間に、自分のなかで起こった気持ちに素直になったからこそ残せた写真だと思っています。けして大げさでないけど、ドラマチックな出来事でした。

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