店舗フォトジェニック集


Photogenic
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迷いなきエネルギー

投稿日:2026/1/15     更新日:2026/1/15

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クローズアップという技法は、単に「被写体を大きく写す」ことだけではありません。

それは、フォトグラファーが感じた「その瞬間の温度」や「物語の核心」を、鑑賞者の心にダイレクトに突き刺すための表現です。

 

「あえて切る」ことで、真実が見えてくる クローズアップの醍醐味の一つは、画面構成における「大胆な裁断」です。

例えば、被写体の頭の先をあえてフレームアウトさせる(切る)こと。これによって、鑑賞者の視線は行き場を失うことなく、

フォトグラファーが意図した「見せたい場所」へと一直線に誘導されます。

今回、その視線の先にあるのは「汚れた口元」です。

顔全体を写せば「可愛い食事風景の記念写真」になりますが、口元に迫ることで、

「どれほど夢中でケーキを頬張ったのか」という、生命力あふれる物語が主役になります。

 

次に注目するポイントは、クリームまみれの手元です。

実は「スマッシュケーキ」という撮影において、最初から最後まで大胆にケーキを崩してくれる子は、それほど多くありません。

慎重に触れたり、様子を伺ったりする子が多い中で、彼女が見せた迷いのない「スマッシュ」。

手にべったりと付いたクリームの質感は、その場の勢いと楽しさを雄弁に語ります。

 

また、クローズアップにすることで、「今、この瞬間の小さな手の大きさ」が鮮明に記録されます。

将来この写真を見返したとき、その手の小ささと、それに見合わない大胆な行動のギャップに、きっと愛おしさが込み上げるでしょう。

 

そしてこの写真のさらに深い魅力は、**カメラ目線でありながら「笑顔ではない」**という点にあります。

笑顔ではなく、「こうやって食べるのが当たり前でしょ?」と言わんばかりの、堂々とした表情。

彼女にとっては、ケーキをスマッシュすることも、顔中をクリームだらけにすることも、日常の延長線上にある正解。

この「凛とした当たり前感」こそが、子供特有の神秘的な雰囲気を作り出し、単なる記念写真を超えた「ポートレート」としての深みを与えています。

 

その子だからこそ、その距離まで近づく 今回のクローズアップは、決して手法を先に決めていたわけではありません。

「これほど大胆にスマッシュしてくれる、彼女のエネルギーを逃したくない」

そんな直感的なリスペクトが、カメラを彼女のパーソナルスペースへと近づけさせました。

 

そこには、言葉では説明できない「その子の本質」が写り込んでいるでしょう。

 

Photo by Naganuma
Coordinated by Sumisawa
Written by Naganuma

 

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