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声が聞こえてくる

2019/2/20

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photowrite by Ara

        codi   by Piii

shinyokohama

 

私自身が家族写真を撮影する際にいつも心がけていることがあります。

「1枚から家族の声が聞こえてくるか」

 

家族写真を撮影する枚数はご家族様によって変わりますが基本的に5〜25枚前後撮影しています。

その中で必ず「家族の声が聞こえるような写真」を残すことです。

 

声を出せば言いということではなく撮影している家族の方々の家族らしさが1枚から伝わるように、

「楽しい」「愛しい」など1枚から家族らしさが聞こえてくるかという観点です。

 

 

楽しい、元気、笑い→動の写真

愛情、温もり、絆→静の写真

 

 

動的な写真と静的な写真によって1枚から伝わる情報や想像は変わるためご家族様と子どもたちの年齢や状況に合わせて空間を演出していきます。

状況に合わせて撮影する意味は、例えば人見知りの子供にいきなりこちら側が動的なアクションを求めていったらどうなるかはみなさんも理解できると思います。

 

ライフスタジオのカメラマン内でも家族写真といえば大内あかねさんと呼ばれるくらい浸透されていますが、私は幸いにもあかねさんからカメラマンとしての指導をいただいておりました。技術面のお話はもちろん数多くのアドバイスや指導をいただいた中で常におっしゃっていられたのは

 

「家族との距離感」

 

被写体との距離感に気をつけて撮影をしていくことを主に教えていただきました。

物理的な距離ではなく心の距離。家族写真を撮影する前に関係性を構築しているカメラマンと構築していないカメラマンでは信頼や結果物(写真)が違います。

ご来店から家族写真を撮影するまでの15分で初めて会った人に心から信頼関係を構築できるかと言ったら難しいと思います。ただ、受け入れてもらいたい姿勢を見せるかどうかで変わってくると思います。私自身の内面をさらけだす、私自身をオープンにすることを常に心がけて私は積極的に子どもたち、パパママへコミュニケーションを図ります。中にはこの人ぐいぐい来るなあと思われてしまうかもしれませんが、自分の中でコミュニケーションをとらない選択肢はありえません。同じ空間で同じ思いを持って過ごしたいからです。

 

また、自分のアイデンティティとは何か突き詰めて自分のスタイルを考えていくことも同時に教わりました。

これまでの人生を振り返りながら私のアイデンティティは何か考えた時に、

 

・小中高と続けてきた野球を通して人前に立つ環境

・場の中心にいる事が多くリーダーシップを発揮する環境

・学生時代必死に学費を稼ぐために働いたアルバイト経験

・社会人になってからの営業経験で数千人との出会い

・ライフスタジオで出会った多くのご家族様、仲間、先輩

 

様々な影響から私のアイデンティティは明るい、元気、ポジティブ、情熱、関係、思いやり、など場を盛り上げるタイプです。よって個人的には動的な写真が好きです。

 

ライフスタジオに入り1年以上たち、自分が残したい写真は何なのか?自分のスタイルは何か日々悩み続けることもありましたがこれまでとは違い最近は自分のスタイルが明確になってきたと感じます。もちろん写真の技術向上に終わりはないですが写真や撮影空間にに対する捉え方、基盤ができてきたと感じます。私はライフスタジオのエンターテイナーだと思いながら撮影に入ること。

 

どのご家族様にも全力で接し私達もご家族様の身近な存在として撮影空間を一緒に楽しくエンターテイメントとしてパフォーマンスを発揮していきたいと考えるようになりました。その中で1枚の写真から家族の声が聞こえてくるような。

 

この高い高いをしている家族写真はよく新横浜店では名物と言われるくらい特に1歳のお子様がいる場合は撮影することが多いです。なかなか高い高いをできる年齢は限られているからです。日々、高い高いの撮影をしていると気づいてくることがありました。

 

家族全員の目線がお子様に向いている時、カメラを向いている時の視線誘導で私達の存在が写真の中でいるのかいないのかがはっきりします。高い高いの上げる位置をアイレベルにするのか腕を伸ばしきった状態まで上げるのかで子供と目線を合わせることで安心感を与え愛しさや愛情などを感じさせるのか、腕を伸ばしきって子供の驚きや元気な様子を感じさせるのか。インテリアの四隅をどの部分でトリミングするのかで表情をメインに表現したいのかイメージカットとして表現したいのかなど、どの場所でどのポーズでどんなイメージを持って撮影するかはご家族様によって違います。

 

この一枚を残すまでの過程には下記のような経緯がありました。兄たちは二人共元気で妹ちゃんがぐずりそうな時にいないいないばあをするなど撮影前の兄たちの妹に対する愛が強い(すぐだっこをしたりハグをしたり)ことを感じました。

 

妹はハグされても特に泣き出したりはしないが少しまだパパママから離れられない。

妹ちゃんが1歳の記念をみんなで撮影を楽しみに来てくれたことを事前の会話で教えてくれたこと。家族写真を撮影している際に、ぴーちゃんの全力こちょこちょをしたりしてもなかなか表情が出ない。時間はまもなく13:00になる状況でちょうどベッドの後ろから強い光が差し込む時間帯。状況を変えてパパと二人で高い高いをしてみると思い切り笑い始め、そしてパパも思い切り笑い始めた。私とぴーちゃんは動きが好きなんだと互いに認識した。

 

撮影者と被写体の関係性が撮影者とお客様という決められた関係性になってしまったまま撮影行為が進んでいくといわゆる作られたような写真になることが多いが、事前の対話と観察、条件の変更によって「作られた写真」が、全員で「作った写真」に変わる。

 

あとは具体的な指示と家族の思い、私達撮影者の思いを一致させるように動きます。

目線はカメラ目線でパパさんにはりのちゃんがカメラを向くように腕の位置を調整しそして何よりも元気よく声を出そうと家族のみなさんが私達の前でも恥ずかしがらず素の状態でいられる環境を作ること、想いを一緒に作っていきます。

 

その合間に考えるのは撮影の条件とイメージです。動きをつけて撮影をするためブレることだけは絶対に避けたい。光は強い逆光でピントは合うようにF値は絞り気味に若干ローアングルから広角気味に撮影することで躍動感と表情が伝わるように。家族全員を密着させることで家族の一体感とママをベッドの上に乗せることでより密着感を増すような配置に。

 

そして私達の合図でいちにのさーん!と高い高いをした時に、弟くんが元気よく声を出しすぎて兄が潰れそうなくらい状況でぐぇーと声を出していたのはまた想い出です。結果として1枚の写真から家族の元気な様子が聞こえる写真となりました。

 

 

もちろん技術面も大事ですが同じ高い高いでもご家族様との関係性によっては表現できる写真も違ってきます。撮影後に私達のことを歌のおにいさんみたいでしたと最高の褒め言葉を頂きスタイルの確立がなされていることを実感した時間でもありました。

 

 

求める家族写真はご家族様によっても違うと思います。動な写真でも静な写真でも1枚から家族の声が聞こえてくるような写真を表現できるようにはこれからもコミュニケーションを取りながら指示通りの撮影ではなくみなさんで一緒に環境を作り上げていくことが大事だと考えます。

 

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