店舗フォトジェニック集Photogenic

ピンク、ナチュラル、白

2020/8/20

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Coordinate by Manami


彼女は小さい時、ピンク色が大好きでピンクが大好きな子だったとママさんが言っていました。
けれど大きくなっていくうちに大人っぽい色に心惹かれるようになり自然とピンク色ものは選ばなくなったそうです。

近頃はピンク色のものを自分で選ばなくなったからこそ、今の彼女に似合うお洋服の形とそして元気に見えて優しく楽しい気持ちを連想させるピンクのシャーベットカラーのお洋服を提案しました。

今回のお洋服はピンクのシャーベットカラーのセットアップです。
上のトップスはノースリーブ、下のボトムスはゆったりめなガウチョパンツです。
ノースリーブの上には彼女のサイズより2サイズくらい大きめの柔らかめの生地のシャツを羽織ってもらいました。

何故大きく柔らかめのシャツを選択したのか。

 

①被写体がもつナチュラルさをより演出するため
今回の衣装はお出かけ、というよりはお家の中で自分の時間を過ごしているそんなナチュラルなイメージを持ってコーディネートしました。
サイズオーバーなシャツは何となくその場にあった服を羽織ってみた、そんな印象を与えられる事と、
そのなんとなく羽織った感のあるシャツがきばってないナチュラルさを演出するのではと考えました。

②柔らかいシャツで醸し出させるぬけ感
先程にも書いたきばっていないナチュラルさ。
これがとても大切で私これをぬけ感だと思っています。
ぬけ感を意識すると肩の力が入りすぎずリラックスした印象をもつ事ができます。
柔らかいシャツの質感はまさにこのぬけ感を演出する事ができます。


③1つの、衣装で、出せるバリエーション
シャツを羽織ることで、途中で脱いで今度はセットアップの爽やかさを前面に出したスタイルに変える事ができるのですこしの変化で大きなバリエーションを生む事ができます。


 
リラックス、ナチュラル、抜け感
これらをより表現するために必要な大切なポイントが髪型です。

彼女の髪型はかなりラフにまとめてあります。
けれどただラフにしたわけではありません。
髪の毛には少しだけ動きとまとまり感が出るためのオイルをつけてから髪の毛をまとめています。
まとめたあともあえて後毛はしまわずそのままにし、
顔まわりサイドの髪の毛も同様にラフに仕上げています。
髪飾りはつけずあえてそのままで、
髪の毛もまとめ切るのではなく、少し余裕を持たせ、今自分で「邪魔だからしばっちゃえー!」そんなイメージになるように意識しました。

 

後ろ姿はこれから彼女の動きを連想します。
顔が見えないからこそ、彼女はまだ眠そうなのか、何かを考えているのか、笑ってるのかなど…
彼女がグッと手を上げている横から差し込むヒカリは朝日が差し込んでいるのか、それともお昼寝したあとなのか…
色々なことを想像する事ができます。


被写体の彼女は少し緊張しながらも
撮影をすごく楽しんでくれていました。

彼女が私たちが用意したベットに見立てた場所で色々な表情を見せてくれて私たちはただただ彼女のそのままの姿が可愛らしくてとても幸せな気持ちになりました。

コーディネート1つこんなにも色々なことを想像して楽しい気持ちになる事を改めてまた教えてもらいました。

 

 

Photo by Hashimoto

 

「彼女の何気ない姿を残したい」

「だからカメラ目線ではない写真を撮りたい」

 

愛美さんに今回のコーディネートのコンセプトを伝えていただいた時に感じたのは、

今までの自分から一歩踏み込まなければ、目指すコンセプトには届かないということでした。

 

草加店シャーベットカラーコンセプトは「COLORS」

"色の持つ意味で被写体を彩る"というものです。

イメージカットのような印象的な写真を撮影することで、未来という不確定要素、若さという未知数の可能性から幅を持たせることを目指して掲げたコンセプト。

ただ表情を撮るのではなく、写真にストーリー性を持たせなければ成立しないこのコンセプトは、

新しい挑戦への期待にワクワクする一方で、カメラマンとして駆け出しの自分にとって、プレッシャーを感じるものでもありました。

そしてそんな甘えは、冒頭の愛美さんの言葉によって吹き飛んでいったのです。

 

真っさらになった頭で改めて「COLORS」というコンセプトに向き合うと、色々な解釈の出来るコンセプトであるということを再認識しました。

なんでも出来るというのは聞こえはいいですが、同時に作り手泣かせなものです。やれることが多すぎると絞りきれず上手くいかないことが多くあります。

ですが、撮影中カメラマンはひとりではなく、コーディネーターと一緒に被写体と向き合います。

 

今回愛美さんが用意してくださった衣装は、何気ない姿を残したいという言葉通り、リラックス・ナチュラル・抜け感といったものを連想させるコーディネートでした。

オイルによって湿らされた彼女の髪を見た私は夏の景色が白んでしまうような日差しが思い浮かび、撮影のテーマカラーを「白」にすることを決めました。

 

撮影中意識したのは次の4点。

 

まず撮影場所。

思い描くイメージには日差しがに必要不可欠なので、光がたっぷり差し込む場所を選ぶこと。

その意図の元、格子窓のすぐ前にマットと毛布を敷き、そこで彼女に動いてもらうことにしました。

 

次に露出。

いつも通り撮っていてはほしい雰囲気にならないので、いつもよりシャッタースピードを上げめで撮影することを意識しました。そうすることがコントラストのある画面を作り出し、夏の生っぽい空気感に近づけます。

 

さらに前ボケ。

白っぽいふわふわとした前ボケを使うことでテーマカラーである「白」をより演出しました。

 

そしてポーズ。

カメラを意識した力んだ姿ではなく、自分の家のにいるかのような自然体を撮りたかったので、あえてカメラに背を向けてもらい撮影しました。

彼女にグッと上げてもらった手はまどろみからの目覚めや一日のはじまりを感じさせ、未来溢れる彼女の明るい雰囲気にぴったりはまったと思います。

 

後ろ姿での撮影は、カメラを意識しないこと以外にもメリットがあります。

表情が見えないからこそ、見る人は様々な想像を巡らせます。

彼女はどんな表情をしているのか、まだ眠いのかそれとも溌剌としているのか、その想像が写真をよりストーリー豊かなものにしてくれるのです。

 

被写体の彼女は固くなるでもなく、とてもフラットにでも楽しそうに撮影に臨んでくれました。

これまでの撮影とは少し違う空気に戸惑いもきっとあったはずなのに、受け入れて楽しんでくれた彼女には本当に頭が下がります。

 

撮影していて常々思うのが、ひとりでは決して出来ないということです。

それはコーディネーターに甘えているということではなく、撮影は来てくださる皆さんとコーディネーター・カメラマン全員の共同作業で成り立っていて、だからこそ自分だけでは生まれないものを生み出せるということ。

 

この写真を生み出すために私がした背伸びは、遥か先をいく先輩達から見れば普通の、ごくありふれた工夫でしかないかもしれません。

しかし愛美さんに背中を押され、彼女に助けられこの写真を作り出せたことは、より深く入り込み写真を生み出すことへの勇気を私に与えてくれました。

 

まだまだ前途は多難ですが、写真の彼女のように可能性を秘めていることを信じて。

 

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