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「いないいないばぁっ!!」

投稿日:2021/10/11

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私は、ライフスタジオに入る前に某大手子ども写真館に勤めていました。

 

勤めていたスタジオでは、子供に可愛い衣装を着せて、しっかり正面を向いて、カメラ目線で、ニコニコ笑顔で、シンプルな背景で撮影するのが当たり前でした。

天井から吊るされた長いLANケーブルはカメラと接続されていて、カメラの足にはキャスターが付いている固定台(固定カメラ)というものを使って「しっかりとお子さまの写真を綺麗に残す」ことが私の仕事でした。

光は自然光ではなくストロボを使用したいわゆる「ベタ光」で被写体全体に光が当たってこどもの顔がよく見えるような写真を残していました。

 

昔ながらだけれども、それはそれでいい写真が残せるからいいんです。

でも、ここで私の反骨精神が働いてしまいました。

 

「ストロボでも自然光のように撮りたい....」

「子どもの元気なありのままの素顔を残したい...」

 

ストロボやライティングの技術を持っていないながら、ライトを1つずつ消したり点けたり、向きを変えたり...

最近はハウススタジオという名前を聞くようになってから、ここで自然光のような光が作れたら天才じゃない!?と意気揚々と取り組んでいました。

 

結果。。。。。。。

 

「ああぁ〜ちょっと止まって!」

1歩動けばライトの当たり具合が変わったりしてしまうため、子どもを絶対そこに立たせてあげてなければいけない。

でも笑ったその瞬間も切り取りたい。しかし笑うとテンションが上がりすぎてストロボが間に合わない、ブレる。

動きたいのに動けない子どもはもっと嫌だったよね。。。。。

笑顔になった時にシャッターを切れる位置にこどもはもういないので、何度もどかしい気持ちになったか...

【何かを成すには何かを犠牲にしなければない】

理想と現実の壁に当たり、諦めてしまいました。

ーそんな中、やっぱりどこかで諦めきれない自分がいて、巡り会えたのが、このライフスタジオ。

光は自然光をメインに使い、手持ちカメラで360°どこに子どもがいっても撮影できるインテリアで、カメラマンはその瞬間を逃さない。

こどもにはとってもかわいい瞬間がたくさんある。

 

ドツボにハマった大爆笑のくしゃくしゃ笑顔の瞬間。

嫌で嫌でたまらないお着替えの瞬間。

赤ちゃんが鉄琴の棒をチュッパチャプスにしている瞬間。

 

あぁ、そうだ。

わたしもその瞬間を撮りたかった。

どんなところにいても、どんなことをしていても、それを、あなたのすぐ近くにいる人たちがよく見る瞬間のように。。。。

 

それを切り取るのは、わたし。

「まなちゃいが思うように自由に撮っていいんだよ」ときんぐから一言だけ伝えてもらって撮影したものが、この写真です。

 

女の子が一人でスタジオを散歩しているところをわたしは追いかけて、レースのストールを渡すと、いきなり・・・・

「いないいないばぁ!!!!」

6歳の女の子が、こんなに楽しく「いないいないばぁ!!!!」をしてくれたことに驚きました。

そして同時に何も包み隠さない「あなた」を見せてくれた瞬間、表情を大きく、崩れた前髪と遊んだレース、それだけを写して元気な紛れもない「あなた」を思い、シャッターを切りました。

 

写真を見返すと、うん、無邪気で面白おかしく笑うあなたのその瞬間、その顔が見たかったんだよ。

と、やっぱり今も写真を見返しても感じます。

その子を映し出せた瞬間と、わたしの縛られていたものを振り解いた瞬間。

わたしも見つけた、わたしらしさ。

その瞬間の1枚です。

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