店舗フォトジェニック集


Photogenic
scrollable

奥行と高さ

投稿日:2013/4/29

2045 0

f/2.8 1/100秒 ISO800 24mm
 
通常の自分の視界は、161cm。
そこからさらに高く上ると、広角の効果も相まって、地面がとても遠く見えた。
線の歪曲。ダイナミックさ。そんな広角のキーワードが頭の中にいくつか浮かんだけれど、私はあえて『静』のイメージを選択して、カメラを横に構える。
被写体の女の子はとても可愛くて、撮影の間中、歯の抜けた笑顔を振り撒いてくれていた。そんな彼女に、ちょっと大人びた仕草で、穏やかな笑みを窓の外に向けてもらった。
広角による空間の拡がり。ワイド感。そのイメージが、彼女の視線の先、窓の外の風景まで拡がって感じてもらえるように。
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85mm単焦点レンズを浦安店で購入してからというもの、めっきり画角が狭くなってしまったと感じていた。
何しろ、被写界深度を浅く浅くできるレンズなのだ。背景のごちゃごちゃ感を、すっかりとろけさせて柔らかく表現できる、このレンズにハマッていた。だから、インテリアへの意識が不充分だったと言える。
今回の主題、『広角』に取り組むにあたり、インテリアへの意識の払い方は重要なポイントだった。そして、1年前からずっと『あと5mmのフレーミングの甘さが、お前の写真をダメにする』という評価を受けている私にとって、これはすごく大切なことだった。
シャッターを切る前、ファインダー内の4辺4隅をチェックしているのに、PCのモニターで写真を確認すると『……もうちょっとこうだったな…』と毎回反省する。空間撮影は奥深く、常に試行錯誤する。
 
このFlower Cafeのインテリアは、主に『面』であり、個人的には『空間』というより『背景』として処理してしまうことが多く、苦手としているインテリアだった。
そこで、空間的奥行きを高さに換えてみたところ、ちょっと面白いな、と思う写真が生まれて、幾度かの試行錯誤を繰り返した後、3月も終わりに差し掛かる頃に、この写真が撮れた。
いつも撮っていたポジションからほんの少し前に出ただけで、気になっていたWhite Roomとの境界が画面内に入らなくなり、ごちゃごちゃした本棚の中身が棚の側面に隠れた。
あと5mmのフレーミング(実際は1mの前進だったのだが)で、写真が変わった。

意識して取り組んで、試行錯誤して辿り着いた、今の自分の『広角写真』。
浦安店での世界が、また少し広がった。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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