毎日コーディネーターとして働きながら、カメラマンと共に写真を通して、
被写体の人生の瞬間を記録する大切な役割を担っている。
被写体の普段みせる姿は勿論、本来の美しさ等様々な姿を残すことが常日頃の目標である。

撮影後に店舗で撮った写真を見返すと、心奪われ何時間でも見ていたいと思う写真がいくつもある。
それは、被写体の特徴を捉え、その特徴を生かし全体的にバランスがとれている写真だ。

彼女の特徴はなんだろうか。
この写真を見てみると、目上まで伸びたさらさらな黒い髪が彼女の白く丸い顔によく似合っていて印象的だ。
彼女を包み込む光と着ているドレスの色である白は、暗い色を引き立たせてくれる役割があるため、その黒い髪が際立つ。
つぎに、柔らかい体のラインも印象的だ。
彼女のとろーんした瞳に加え、前かがみでクネクネした体が、彼女の視線の先の物は何かと想像を掻き立てるのに一役買っている。
なぜこのような美しい写真を残せるのか。
それは常に被写体の特徴は何か探し、環境を整備し、その特徴を最大限に生かすために被写体を誘導しているからだ。

衣装
肩のフワフワしたレースから1歳らしいムチムチで透明感のある腕がのびている。
行動範囲が広がると手足がスリムになり、見た目と感触に若干寂しさがでてくる。
ムチムチした姿は人生のわずか一瞬であるため、なるべく露出のある衣装で
残してあげたいと思う。

彼女を包む光は、夏の暖かい印象を受ける。
そして、夏の象徴である麦わら帽子を合わせることで全体的に統一感がでる。

この瞬間を作りあげることのできる技術を身につけたいと
思わせてくれる写真だ。