Photogenic
越谷店
より魅せるために
投稿日:2018/8/13
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Photo by Makita Takanori
Cordy&Write by Kanasugi Mayu
@Koshigaya
クローズアップの写真の魅力を上げるための条件は、魅力的な被写体の表情と仕草であると考えます。
画面に対する被写体の割合がかなり増えるからこそ、より被写体自身に迫っていくことができるからです。
けれども、ただ接近するだけでは魅力的なクローズアップの写真は生まれません。
何に焦点を当てるか、それをきちんと定めることが必要であると考えます。
この被写体の男の子の場合は、カメラマンは「幼さを感じる表情と仕草」に魅力を感じたのではないかと考えます。
私は実際この時にコーディネーターとして撮影に入っていましたが、被写体の3歳の男の子は楽しさや嬉しさを全身で表現するような子でした。
いろんなタイプの子がいますが、この子のようなタイプは私たちからの簡単な声かけやアクションに対してその子特有のいい意味で「想定外」な表情や仕草を見せてくれることがあります。
この時も彼にかけた言葉はとても単純なものでした。
「りんご、ぱくぱくしてみて〜〜」
その瞬間の、食べてもぐもぐしているような口の動き、自分の手よりも大きなりんごを抱えているためにすこしぎこちない両手の仕草、自分の口の方にりんごを持っていくために肩をすぼめていたりと、どれも大人や比較的大きなキッズだったら生まれない表情と仕草であると感じられます。
一定のコミュニケーションが取れる3歳という年齢、そして彼の性格から「ちょっと不器用な、でも愛嬌のある表情と仕草」が導き出されたのです。
この魅力的な表情と仕草をもう少し引きで撮っていたら?
画面の中での要素が散ってしまい、きっとこの良さは十分に発揮されなかったでしょう。
また、彼の魅力的な仕草に目線がいくのはトリミング以外にコーディネートのカラーの効果もあります。
ブルーのボーダーのジャケットにブルーの帽子、そこに赤いりんごと赤い唇。
ちょうど画面の中心にインパクトのある赤が来ることで、自ずと目線は写真の中央、すなわち被写体である彼の表情や仕草に誘導されます。
「色」も、写真において重要な要素を占めるのです。
しかし何よりもこの写真においての一番の魅力は、彼のそのキラキラとした「目」なのでしょう。
「次はどんな風に遊ぶんだろう?」
そんなことを考えているような印象を得ます。
彼が純粋に「楽しい!」と感じているからこそ、その目力は生まれるのだと思います。
そしてその彼の表情は、私たちと楽しく遊ぶことによって生まれていくのです。
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