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越谷店
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クローズアップ

投稿日:2021/8/31

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クローズアップの写真は、カメラマンが被写体の何を魅せたいのかが、引きやミドルの写真よりも明確に伝わりやすいです。

それに加え、人の目で普通に見ている距離よりも基本、被写体に寄っている画角のため、75枚の中に1枚あるだけで、インパクトもあり、普段とは違った被写体の姿が見えてきます。

私自身、クローズアップの写真は、会ったことはないけれど、その子の特徴的な部分や隠された魅力などが伝わって来るようで好きです。

しかし、いざクローズアップの写真を撮ろうと思っていても、
どこからどこまでを切り取るのかに迷い、結局の所、中途半端に切り取ってしまうことがよくあります。

それは被写体観察が不十分であり、「何を魅せたいか」のイメージが明確で無いからこそ生じる迷いであると思います。

今回の写真はそのイメージを明確に持てたからこそ撮れた1枚です。

彼女はこの日8歳になりました。
過去に何度もライフスタジオをご利用頂いているご家族で、その履歴を見ると毎回彼女のお誕生日当日に来ていただいているようでした。
愛に溢れているなと感じました。

彼女のご両親も彼女自身も撮影に対する緊張感は無いようで、リラックスして撮影を楽しんでくださいました。
撮影は順調に進み、ソロ撮影を開始した頃、彼女の今までに見ない、印象的な姿がありました。

それはソロ撮影中にパパとママに向かって
「見るなー!!」と叫ぶ姿。
本気で怒っている訳ではないようで、表情自体は笑顔ですが、その言動から彼女には、両親に撮影を見られることに「恥じらい」があるのだと分かりました。
そんな彼女をご両親は理解していて、その時は無関心な振りをしてくださっていました。

そんな彼女をクローズアップで撮ろうと思ったときに、私の中で明確に写したいポイントがありました。

まず一つ目は「目」です。
彼女の目は黒目がちで大きくて、とても綺麗でした。そのため、目線を顔の角度よりも手前に持ってくることでより印象的になります。
そして二つ目が「ショートカット」。
前の写真では長かった髪が、短くなっていたのが会ったときの第一印象でした。そのショートカットが彼女の活発な性格と、撮影中に見せる大人びた表情と相まってとても似合っていました。
その美しいショートカットの頭から首筋のラインを入れて切り取りました。

そして最後に撮影中の彼女の内面にある少しの「恥じらい」。
ダイレクトに彼女を撮るのは、何か違うと思い、フィルターをかけるように、彼女の目線と顔の角度に沿って前ボケをいれました。
前ボケが顔に大きくかかってはいますが、それによって内にある彼女らしさが伝わるのではないかと思います。

写真には、被写体の人の目には見えない美しさや魅力も伝える力があります。

そんな被写体の内にある美しさが、被写体の周りの人、被写体自身、そして私自身も感じ取れる写真が理想です。

そのために、被写体観察を撮影前や撮影中も行います。

今回、クローズアップの写真を取り組むことによって、よりその重要さに気づくことができました。

Coordinator by Manami
photo by Naomi

 

 

 

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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