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ふじみ野店
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僕がいるよ。

投稿日:2021/1/20     更新日:2021/2/13

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STUDIO FUJIMINO

Coordi TAKU

Photo/Write MARU


 

僕がいるよ。

 

そんな声が、私の中で聞こえてきた。

 

お兄ちゃんに向かって一生懸命に手を伸ばす。

 

そんな姿をみて、お兄ちゃんはなんて幸せな顔をするのでしょう…

 


まだまだ小さい弟くんを一生懸命に笑わせようと、あの手この手やってみる君は、先月、5歳になったばっかりだった。

こちょこちょすると笑うよ!

脇の下が弱いんだ!

なんて話す君の瞳はもうしっかりとしたお兄ちゃんだ。


●心の余裕から生まれた写真

この時、弟くんのおむつのソロ撮影をしていました。

そこに、お兄ちゃんがカメラにフレームインして弟くんの上に乗っかり一緒に遊び出しました。

その瞬間を素敵だなと思えたのは、彼の柔らかい雰囲気が、私の心に余裕をもたらしたからだったのかもしれません。

ましてや、初めからこのフォーメーションで写真を撮ろうとは思っていませんでした。

しかし、あまりにも彼がしあわせそうな顔をして、弟くんに触れるので、この瞬間を納めなければ私は後悔するだろうと思いました。

 

ただ、2階のベットのある部屋は、最終枠のこの時間、大きな窓からは冬の強い西日が差し込みます。

案の定、弟くんのソロ用にセッティングしていた場所では、上に乗っかったお兄ちゃんが顔を上げると強い西日が直接当たり、私の思うような写真にはなりませんでした。すぐにベットを窓から離し、光がやわらかくなる場所を探します。

 

2人の表情が見えるよう、西日を背にして使うのなら、ベットは移動しなくても良かったでしょう。

しかし、私はどうしても2人の表情を見せるのではなく、「兄の表情」と「弟の仕草(兄の顔に伸ばす手)」にだけ注目したかったのです。

伝えたいもの以外の情報は、引いていくものです。写真は足したり、引いたりすると言う事は正にこの事なのだと実感しました。


●ひと気度を下げると、静けさが表れる 

人の深い想いを表す時は、人物を小さくすると、見る人の目線が画面へ静かに導入されるそうです。(巨匠に学ぶ構図の基本より) 

また、画面いっぱいに彼らをUPで撮った写真もありましたが、自分の中でしっくりきませんでした。

この写真には、パワフルさや元気などの意味合いは必要ありません。

私が伝えたいのは、「静かな2人だけのやさしい時間」

 

ここで、私はやさしさ=やわらかさと定義します。

やわらかさを出すために、カメラを少し傾け画角の中から直線を無くし、程よい前ボケを触る程度に入れました。


心の余裕から生まれた瞬間、写真に対してモヤモヤ悩んでいた部分がすっと無くなったように思いました。

そんな風に思えたのも、5歳になったばかり彼のおかげです。本当にありがとう。

 

日々、ふじみ野店では魅力的なカメラマンたちが、心を動かす写真を撮影しています。

私は毎日そんな写真の数々を見て、学び、インスピレーションが湧いていきます。

良い環境で、撮影ができる事に改めて感謝します。

 

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
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