高校の倫理の先生のお話です。

人間は毎年、歳をとり、次第に１年の感じ方が短くなってきます。
「30歳過ぎたらもう一瞬だよ」
という話は良く聞きますが、ちゃんとした原理があるそうです。

私達は知らない場所へ行くとき、目的地へ向かう道のりより、
帰りの道のりのほうがなぜか短く感じます。

初めての場所へ行く時は一生懸命、脳みそが情報の処理を行ないます。
しかし、帰り道は同じ道のりを通っている為、情報処理をカットします。

そのため、同じことを繰り返す場合、処理をカットし、脳は節約をしているわけです。


道だけでなく、私達の人生にも同じことが言えます。


幼かった頃、何をするにもはじめてで、１年がとても充実して長く感じたけれど、
大人になった今はどうでしょう。

５歳の頃は、「５分の１」年
２７歳の今は「２７分の１」年



６ヶ月の時に撮影した彼は、
うつ伏せがやっとできる子で、あやすと可愛く笑ってくれました。
５ヶ月ぶりに会った彼は、
つかまり立ちもできるし、拍手も出来るし、小さな箱をあけたり、
クマの人形や積み木で遊ぶこともできます。

彼が過ごした５ヶ月と私が過ごした５ヶ月は全く質が違うものでしょう。
５ヶ月ぶりに会って過ごした１時間で
私は時間の重みを学びました。


一日一日を実りある日々に。