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所沢店
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繋がること。

投稿日:2018/8/27

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Photo by HIRO

Coordinated by Volvo

 

写真を撮る者として、写真家としてどうしたらいい写真を撮ることができるのか、
これは考えても考えても足りない永遠の課題です。
フィルム写真からデジタル写真が主流になり、
カメラの性能が上がって数値化されたデータの中で写真を取れるとしても、
そこには数値化できない不確定な何かがあり、
それが人の心に響く何かを生み出す要素になっていたりします。
光がいいからいい写真になるのでしょうか?
構図がいいからいい写真になるのでしょうか?
それは一つの要素でしかなく、それをどう使って表現をするのかはその人次第なので、
結局はその人の感性、判断に沿った結果として写真が生み出されます。

どうしたらいい写真、心に響く写真が撮れるのか?
その問いに効く特効薬はないのかもしれないけど、
一つ自分の中で見えてきたものがあります。
それは「繋がること」。
ファインダー越しに被写体を見つめながら、
その被写体から発せられる暗闇の中の微かな光のような、
彼らと繋がれる一点を探していき、
それを見つけられた時、それは写真に現れると思います。
そしてそれは自分自信の中に変化を生み出してくれます。

彼との撮影も自分としては「繋がる」ことができたと思えた感覚を持てた撮影でした。
10歳の妹ちゃんがいる13歳のお兄ちゃん。
中学1年生にもなればスタジオで写真を撮られることも恥ずかしがる年齢だと思いますが、
すごく素直な、優しい性格の彼は写真に写ることを楽しんでくれていました。
どうしたらそんな彼の魅力を引き出し、
写真の中に写し出すことができるのか?
彼の魅力をもっと知りたい、そして写し出したい。
そう思うことで自然と繋がれたという感覚を持つことができていたかもしれません。
まだあどけない笑顔の中にある彼でしたが、
中学生になり徐々に大人になっていく彼の中の変化を写したいと思いました。

撮影場所に選んだのはガレージのインテリア。
光が限定されていてシビアなのでキッズの撮影でしか使わない場所です。
逆に他のインテリアにはない光と影がある場所で、少し大人びた表現をするのに適しています。
レンズは85mmの単焦点レンズ。
光を繊細に捉えられるのと、独特のボケ感により彼を物語の主人公にしれくれます。
窓から差し込む場所に座ってもらい、淡い光の中で彼を表現することにしました。
フードを被ってもらうことで顔に直接当たる光を遮り、
全体的に露出を上げられるようになるので、背景との明暗差が淡く繊細なバランスになるように露出を選択します。
彼の中の大人への変化を写すために、距離感を適切に測りながら近寄りすぎず遠すぎの画角に調整をします。
写真全体の重心をとるためにライトの位置が彼と対角に来るようにしました。

撮影後、彼もすごく楽しんでくれたようで、その場で自らライフスタジオのアカウントを作り自らゲストストーリーに一緒に撮った写真を載せてくれました。
どうしたらその被写体と繋がることができるのか。
それは十人十色で人によっても環境によっても違うのかもしれません。
でも繋がることができたなら、それは写真だけでなく関係性も変えてくれるのかもしれません。
写真という結果物だけでなく、そこから人と直接繋がることができる。
だからこそ写真は面白いんだと思います。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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