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所沢店
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客体から主体へ

投稿日:2021/11/13

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客体から主体へ


Tokorozawa Photo
Photographer: Satsuki Kudo
Coordinator: Yoko Moriya


久しぶりに新しいことが始まる。
そんな感覚にワクワクしているかと聞かれれば、今回は緊張の方が大きかったのかもしれません。

所沢店では、今年から成人式撮影プランが新たに加わりました。
それにあたって入念な準備をしました。インテリアや振袖購入、普段子どもを主に撮っているスタジオで大人も撮影できるように整えていくこと。
volvoさんが主に動いてくれましたが、物理的な準備に忙しなくなっていました。

では、肝心な写真の準備はどうか?
写真に関してもたくさんの写真を見ました。見本写真を集めたり、スタジオの中でイメージトレーニングをして、サンプル撮影をしてきました。
しかし、自分の中で自信があるわけではありませんでした。
それは、ここ最近自分自身の中で停滞する何かを感じていたからです。

日々の忙しさを言い訳にしてワクワクするような挑戦を、自分自身の変化を促すように動いてこなかった2年間でした。
だからいざ新しい客体が舞い降りたときに、ワクワクよりも緊張が勝ってしまったのかもしれません。
無自覚だった怠け癖に嫌気が差しながら、自分自身の背中を平手で叩くように、良い意味での不安と緊張感を持ちながらの撮影は久しぶりでした。

凝り固まった主体を揺るがす撮影。
成人式の撮影自体はプランができる前から行っていましたが、今回は所沢店が発信する成人式写真のカタチを発信するプレッシャーもあります。
つまり、今まで撮影していたものではなく、所沢店の成人式写真を定義することが必要でした。

そのための新しいインテリアであり、そのための振袖であり、そのための小物です。
あとはどのようなイメージの写真を撮るかが重要です。
イメージしたのは、伝統的な振袖の形式から一歩出るようなもの。
古いようで新しい。いつ見ても洗練されたイメージ。
それは、アンティークでシャビーな堅いよりは柔らかく、そんなイメージで撮り続けていたかと思います。

かたいかたーい主体の私の頭に一気に入ってくる客体を、自分なりの撮影の仕方と、新しいイメージを追い求めるような姿勢で昇華していくような撮影でした。
やがて撮影を進めていく中で、その昇華の回数が進み、その瞬間が訪れました。

被写体の彼女は、20歳ならではの魅力にあふれていました。
明るくノリが良く、やりたいポーズもあって、自分自身の20歳の記念をめいっぱい楽しんでいるかのような撮影でした。
笑顔が素敵で元気な印象の彼女でしたが、ふとした瞬間に「大人だなぁ」と感じさせる表情があって、可愛らしい彼女と20歳の大人の彼女を入れ混ぜながら、
客体のイメージと融合させながら、追い求めた現在の結果がこの写真です。

写真においては被写体を表現することがすべてです。
私たちが入念に準備にしていたインテリアや振袖などの物理的要素も、光も色も、何もかもすべては目の前の人を彩どるためのツールです。
そういった構成要素と被写体の融合をするために、イメージが必要で、客体を受け入れる受け皿も必要です。

その客体を主体にしていくことの重要さを改めて学んだ撮影でした。
緊張の中で、ワクワクに転じた瞬間。
大切なものを教えてくれたこの撮影に、
被写体の彼女に、
コーディネーターのようちゃんに、
こういう機会を与えてくれたvolvoさんに、
感謝です。
これからも、しっかりと階段を上っていきます。

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