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所沢店
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シンメトリーと想いの交差

投稿日:2022/2/24

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Photo & Write by yoko

Coordinator by Gotou

 

 

以前に写真分析で、日本文化における左右対称の美学について書かせて頂きたことがあります。

その時はコーディネーター目線で書かせて頂きましたが、今回はカメラマン目線で少しお話しできれば、と。

 

まず、古来より日本では左右対称(シンメトリー)が美しさのひとつと言われておりました。

思い浮かべてわかりやすいのが、神社などですかね。

鳥居、お寺さんなどの建物、等々。真ん中で線を引くととても綺麗に対象になります。

 

それと同じく着物においても併せが真ん中に来るようになど、それらも左右対称が基本となっています。

これは七五三のお着物だけでなく、花嫁さんの白無垢や色打掛などもそうですね。

 

私はライフスタジオに来るまでは某大手写真館にいたのですが、その時も「基本、着物は左右対称になるように撮る」と叩き込まれてきました。

特に和装ブライダルの時はこれがもう厳しくて・・・厳しくて・・・・。

 

ですが、確かにとっても綺麗なんです。シンメトリーって。

もちろんケースバイケースの現代ですが、着物の写真を撮る時に左右対称を意識した構図を撮ってみると、着物らしい(着物だからこそ表せる)美しさのある写真が生まれたりします。

 

 

この写真を撮ったのはホリゾント、真っ白な部屋です。

お着物の2ショットを撮るにあたり、必ず意識するのは「正しい立ち姿×2」。

ですが、かしこまりすぎないように、固めすぎてこの子たちらしい表情が消えないように。

「形だけ綺麗な写真」というのは頑張れば撮れるものです。

私が常々撮りたい、残したいと思っているのは、人間らしい血の通った写真です。

それは表情に現れたり、動作に現れたり、言葉で言い表せなかったり、エトセトラ、エトセトラ。

 

それは私(カメラマン)だけでは撮れないものだと思っています。

コーディネーターが場を整え、形を整え、子ども達の楽しめる声掛けをしてくれる。

カメラマンの意図を確認しながら、子ども達との橋渡しをしてくれるからこそ、ライフスタジオでの写真は生まれるのだと私は思います。

この時撮影に一緒に入ってくれたコーディネーターのごっちゃん。頭が上がりません、ありがとう。

あなたが綺麗な正体を整えてくれたから、あなたが子供たちと私の橋になってくれたから、私は安心して写真に集中することができました。

 

コーディネーターが整えてくれたら、あとはカメラマンがバランスとタイミングを計ってシャッターを押すだけです。

シンメトリーをよりわかりやすく、そして写真に色という要素を足すために、後ろには傘を2つ置いて。

ここで子供たちの視線が交わっていなかったら、きっとこの写真は「いいんだけど、何かが足りないかも」という感想が生まれていたかもしれません。

 

基本的なシンメトリー、そして交わる視線と、想い。

これらが同時にあるからこそ、この写真は「なんでもないのに良い写真」となったのではないかと思います。

 

私が目指すのはそこにあるのかもしれません。

特別ではないのに、なんだか素敵と思ってしまう1枚。あるいは、原本。

 

カメラマンだけでは撮れない。

コーディネーターと2人だけでも撮れない。

 

そこにいるみんなの想いが交差した時に生まれる、そんな写真を撮れるように。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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