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そんなに脆いPunctumじゃなくて

投稿日:2022/4/13     更新日:2022/4/13

2406 2

Tokorozawa Photo
Photo: Satsuki Kudo
Coordinator: Tatsuhito Goto
Photo Essay; Kudo

 

いつ見ても、どこで見ても、誰が見ても、
この写真に居るあなたが素敵な貴方だと写ること。

それが私の目指す写真。

時間は流れるもので、ずっと変わらないものはない。
それは、物が劣化して壊れていくとか、人が歳を重ねていくとか、
物理的なものだけではなくて、人の感情や気持ちも移ろいゆくもの。
その時の感動も嬉しさも、時間が経てば悲しいほどに薄れていってしまうもの。
感性も時間の経過とともに変化していって、
その時はこれ以上ないというほど良いものでも、
数年後に見たら何も感じないなんてことはよくある。

記憶も感情もどんどん変わってゆく不確かなもの。

もしくは、人によって、時代によっても、
美しいと定義されるものが違っていて、
自分だけの世界で美しいと思っていても、
それは独り善がりだったなんてことはよくあること。

そのときは、私にとっては、心を打つほどの美しさも、
儚く切なく移ろいゆくものであるなら、
私が感じたその瞬間の美しさは嘘になってしまうのか。

何が正しく、何が間違っているとかじゃなくて、
重要なのはその瞬間の「美しさ」を伝えることだと思います。

私だけの世界から、その時だけの瞬間から、抜け出していくこと。
それは、いつ見ても、どこで見ても、誰が見ても、
貴方だけの美しさがそこに存在するということ。

写真哲学で、PunctumとStudiumについて勉強したことがあります。
Punctumは「心を打つような感情的な何か」で「瞬間的で刹那的で個人の感性に依存するもの」
Studiumは「物理的で科学的なもの」で「写真の構成要素」のこと。
Punctumは不確かだけど、Studiumは確かなもの。

そんなに脆いPunctumじゃなくて、できればその写真をいつ見ても、
その瞬間が美しいものだあったと思えるような写真を残すために。
そのためには、Punctumを確かなStudiumで形成していくことが大切なこと。

写真を構成するStudiumの隅々まで意図的で、
その時の「美しさ」を永遠に留めておく意志の元なら、
きっとPunctumは少しは強くなっていくかもしれない。

きらきら輝くような春の陽ざしも、
花のヘッドドレスも、
それらがあるからこそ、
この場所で撮る意味があって。

誰とでも仲良くなれちゃう貴方たちと、
姉妹でお互いを想い合う二人だから、
額をくっつけ合うしぐささえ、
なんだか感動的に見えてしまう。

私が感じるものを、誰にでもわかるように、
私が見えたもの以上に素敵に、
形に残すことが写真なのであって、
できることならずっと感動が残るような写真を、
いつも撮りたいと、私は思うのです。

ここにいてくれた、貴方たちと、ご家族、
コーディネーターで入ってくれたごっちゃんと、
一緒にこの出会いを素敵だと思える時間と空間を
創ることができて本当に良かったです。

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

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