Photogenic


所沢店
scrollable

「この時、この瞬間」

投稿日:2022/4/20

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Photo & Write by Yoko

Coordinator by Yukina

 

 

 

 

色々な条件が整った、あるいは整えることのできていた撮影でした。

 

被写体(把握)、光、インテリア、衣装、コンセプト、そこからのイメージ、そして流れ。

この撮影のことはすごく覚えているけれど、実はこの1枚を撮った瞬間の記憶というのは、実はあまりないのです。これは悪いこと。

ただ、すごく覚えているのは、今までにないくらい私がカメラに集中していたということです。

 

この1枚を何が何でも撮るぞ!という気概では決してなく、全てが整った状況で、ただただ目の前の被写体に自分が直線になっていた感覚を覚えています。

それができたのはコーディネーターの存在がかなり大きい。ありがとうゆきな。

 

私の頭の中には先輩カメラマン達の言葉がたくさんあります。

写真分析をするにあたり、この1枚と向き合って考えてみると、この時私は恐らくその言葉の中のいくつかを実行できていたのではないかと思います。

 

・ポーズを固めるのではなく、流れの中で生み出す

この時彼女に私からした声かけは指示のようなものではなかったはずです。もちろん「帽子触って」のようなことは言いましたが。

少なくとも「膝曲げて、首はこの角度で、カゴに体重かけて、脇はしめて・・・」などのものではありませんでした。

すごく身にしみて覚えがあるのですが、上記のように隅々まで指示をして固めてしまうと、単純に滑らかさ(自然さ、その子らしさ)がなくなります。

固めたポージングのように思える写真ですが、これは「首を何度か左右に傾かせる」ことを誘発する声かけののちに彼女から生まれた瞬間です。

腕のしなやかさも、膝の柔らかさも、体の曲線も、帽子を持つ肘の角度も、たった1つの声かけから導かれたもの。

だから、この写真のポージングには違和感がないのだと思います。

 

・被写体の美しさを残す

私達から見る被写体の美しいはどこにあるのだろう。これを考える。

顔の角度、目線、表情、体の向き、エトセトラ、エトセトラ。

私が思うこの子の一番かわいいはどこにあるのか?これを探して、75cutの中に残すこと。

もちろんそれが私のエゴではいけません。

「あなたはこうなんだから、こうしましょうね」を押し付けるのではなく、「私はあなたのここが好きなので、こういうのはどうかしら」という提案をしていく感覚。

これは本当に私の感覚かもしれないので・・・すいません・・・・。

それを探して提案していく過程が前述した声かけからの仕草誘導であり、その瞬間を生み出すための私の方法です。

彼女は笑顔ももちろん素敵でしたが、この時この瞬間の彼女の魅力を1枚に込めるために選択したのは「笑わないこと」でした。

この1枚にどんな意味を込めるかで表情はもちろん変わりますが、衣装イメージ・この時の彼女のモード・ポージングから繋がった表情はこのカメラの向こうまで見透かすような瞳の表情でした。

 

 

 

最初に想定をしているからこそ、流れをそこに乗せることができる。

想定がない場合は、想定外のことに対応できるはずもない。

想定できているからこそ、想定外のことにも対応ができる。

 

 

この1枚が生まれたことを偶然にするのではなく、今回書かせていただいたことがいつでもできるよう、日々鍛錬あるのみです。

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