Photogenic
所沢店
瞬間にある魅力
投稿日:2024/8/28
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Photo &Write Yoko , Coordinator by Narumi
この写真は私が撮ろうとして撮った写真なのか、偶然撮れた写真なのか。
この1枚の写真を見て、自分自身に問いかけた質問です。
前者ともいえるし、後者ともいえる。
彼女の咄嗟の動きを全て想定したといえば嘘になるけれど、どう動いても撮れるように自分の撮りたいステージを整えてはいた。
赤ちゃんの撮影において準備が重要だというのはライフスタジオのたくさんの写真分析の中でも書かれています。
今回私の中で一番重要視したのは”光”。
この夏の時期の光は時間によって色と強さが非常に変わります。
所沢店のインテリア、大人気のドライフラワーブースの一角にある”かすみ草エリア”は講師になった窓際にあり、時には強すぎるくらいの光が降り注ぎます。
その光がドライフラワーになったかすみ草に当たると、とても綺麗な(まるで反射のような)光になります。
この隙間から赤ちゃんを覗いたらどんな世界に見えるかな。という漠然な”撮りたい”気持ち。
この撮りたい気持ちが準備の一番最初の段階であり、撮影が始まる合図なのかもしれません。
■意図的であるのか否か。
前述したように、インテリア・光などの物質的な準備は整えていたので意図的であるといえばそうかもしれません。
ですが、被写体は1歳の赤ちゃんです。ポージングの指示があるわけではなく、いつどのタイミングで機嫌が悪くなってしまうかもわからない。
そういった意味では、彼女のこの動作・しぐさは私の意図からは外れたものでした。
彼女はとても”人が好き”な子でありましたから、カメラの向こうにいる私たちに対してのコミュニケーションをとてもとってくれていたのです。
そんな彼女が急に指をくわえ、誰もいないほうを見たその瞬間。
無意識のシャッターだったところが私の未熟なところでしょう。
これが想定内の行動であったならば、私はもっと自信をもってこの写真の解説ができていたのかもしれません。
私はただ漠然と、今シャッターを切らなければならないという思いだけで指を動かしたのだと思います。
そういった意味では、やはり準備がされていたからこそ赤ちゃんの突発的な行動や”らしさ”といったものを写真という物質に残せたのかもしれません。
“赤ちゃんに合わせて写真を撮るべきか、撮りたいものを撮るべきか”
数年前、とある方の写真分析に書かれていた言葉です。
折衷案があったら知りたい!と当時の私は不躾にも思ったものですが、今の私ならその時よりはこの言葉の意図がわかります。
赤ちゃんという生き物は存在自体が愛おしい。
だからこそ適切な光、衣装、インテリア、その他もろもろ我々にできる準備と想定をし、私たちライフスタジオのカメラマンだからこそ残せる瞬間を写真に納めていきたいと思います。
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