Photo&Write by yoko

Coordinator by Goto

 

 

衝動的、感情的なカメラマンである私も時には冷静になることもあります。

今この時の状況、環境、条件、被写体、そして少しのエゴ。

私はこの子をどう撮りたいか。

この子の「今」をどうやったら表現することができるか。

今の私にできることは何なのか。

 

いわゆる「静」の写真を撮るとき、私は自分のことも沈めなければそれを撮ることができません。

頭の中を今まで教えていただいた言葉がたくさん過ります。

技術のこと、心のこと、考え方など、など。

その都度思うのです。Volvoさんと工藤さんには本当にたくさんのことを教えていただいて、感謝しかない。

私一人で撮れた写真なんて、今まで本当に１枚もない。

 

いつか、ここで、こんな１枚を。そう思っていたこの場所。

セッティングをする私を見てすぐに何を撮ろうとしているか察したのはコーディネーターの後藤君。

私が何も言わずとも照明をひとつ消してくれた。流石としか言いようがなかった。

本当に、私一人で撮れた写真なんて、１枚もない。

 

感情を鎮める。

そんな私に呼応するように被写体の彼女も心を鎮める。

深く潜るような心を写す。だからこそ表現される内面の美しさがこの写真にはあるのではないかと思います。

 

それができるのがカメラマンの特権であり、責任ではないでしょうか。

ただ撮る、ではなく、その人のことを考えて、生み出す。

大切なことを忘れないよう、まだまだ日々励むのみです。